沖縄・尖閣諸島沖の中国漁船衝突をめぐる映像流出事件で、流出に関与したと申し出た海上保安官（４３）は、警視庁の事情聴取に対し「自分の部署でも映像を見ることができた」と話していることがわかった。

　警視庁は１０日、映像流出への関与を申し出た神戸海上保安部の海上保安官の事情聴取を行った。警視庁によると、事情聴取で海上保安官は「自分の部署でも映像を見ることができた」と話していたという。これまで海上保安庁は、流出した４４分の映像は石垣海上保安部と那覇地検しか持っておらず、限られた人しかアクセスできないと説明していて、海上保安官の話と食い違っている。

　また、事情聴取で海上保安官は、映像が投稿された可能性のある神戸市内の漫画喫茶に行ったことを認めていて、警視庁がこの漫画喫茶の防犯カメラの映像を解析したところ、この海上保安官に似た男が映っていたという。

　これらのことから、警視庁は裏付け捜査を進め、容疑が固まれば１１日にも、この海上保安官を国家公務員法の守秘義務違反の疑いで逮捕する方針。