中日对照"天声人语":三伏夏日 借书降温
古代ギリシャ七賢人の一人タレスといえば、万物の根源は水だと説いた哲学者だ。そのタレスだが、古代の五輪を観戦していて、今でいう熱中症で死んだという説がある。後世の詩人の一節も残っているそうだ。
说起古希腊七贤中的泰勒斯,他是一位主张万物之源是水的哲学家。有一种说法,这位泰勒斯在观看古代奥运会时死于今天称之为中暑的症状。据说也留下了后世诗人的一段诗。
〈太陽ゼウスよ、昔おん身は、スタディオンより、競技を見物していたる賢者タレースを天上へ連れ去り給いぬ……〉(野尻抱影〈ほうえい〉『星三百六十五夜』)。すべては水から生じて水に還(かえ)る。そのような自然観を語った人が「脱水」で落命したとすれば皮肉である。
“太阳宙斯啊,充满威严的身躯,远远的带走了观看竞技的泰勒斯……”(野久抱影《星星的三百六十五夜》)。一切从水中诞生而又回归于水。宣扬这种自然观的人由于“脱水”而殒命,真是讽刺。
あちらの太陽も暑そうだが、東洋の炎帝も負けていない。しばらく前の小欄で「赫々(かっかく)たる太陽も蝉(せみ)の声もなしではどこか寂しい」と書いた。挑発したわけではなかったが全国で猛暑が続く。この暴君、手加減というものを知らないらしい。
虽然那儿烈日炎炎,但东洋的炎帝一点也不逊色。前一阵子本栏曾经写过,“既没有炎炎烈日,也没有蝉鸣声,总觉得有一丝寂寞”。绝非挑衅,但是在全国酷暑依旧持续。这个暴君,根本不知道轻重。
慣れは恐ろしく、いつしか猛暑日と聞いても驚かなくなってしまった。だが頭は慣れても、体は温度を正直に受け止める。油断せず、定石通りの水分補給で身を守りたい。ふだんは敵視しがちな塩分も適量が欠かせない。
习惯是可怕的,一直听到是酷暑日则会变得麻木不仁。但是,即便脑袋习惯了,身体也会一五一十地感受到温度。不要粗心大意,按照常补给水分保护我们的身体。平时容易敌视的盐分也需适当补充不可缺少。
東京の声欄に梅干しジュースの思い出があった。梅干しをつぶして砂糖をかけ、冷たい井戸水を注ぐ。冷蔵庫も扇風機もない時代、炎天下を自転車で来る郵便屋さんに母親が出していたそうだ。知恵と思いやりで夏をしのいできた。
在东京的声栏,记得写过梅干汁的做法。压碎梅子干放上砂糖,注入凉爽的井水。在没有冰箱和电扇的时候,据说母亲拿此招待冒着烈日骑着自行车而来的邮递员。用智慧和关怀来度过炎炎夏日。
賢人タレスは、何が一番難しいかと聞かれて「自分を知ること」と答えたという。自分は大丈夫という油断は、熱中症の場合も落とし穴らしい。臆病なぐらいが、ちょうどいい。
据说贤者泰勒斯被人询问什么是最难的,他回答说“了解自己”。自己没问题的粗心,也是中暑症状的陷阱。有时也要胆小点。
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