中日对照"天声人语":朝看牵牛 夕观葫芦
▼ゆく夏、朝な夕なに美しい顔を眺めると心が安らぐ。いえ艶(つや)っぽい話ではありません。朝顔と夕顔を育てたら、酷暑にめげず花を咲かせている。朝の凜(りん)に夜の幽と言うべきか。一朝一夜のはかなさに、花がまとう空気も引き締まる。
▼在行将渐远的夏天,在每个清晨和傍晚,凝视着美丽的面庞便觉得心情平静。说的并不是什么风流韵事,而是牵牛花和葫芦花,不畏酷暑的绽放。真可谓清晨之曙光夜晚之灵魂。面对这两种花一朝一夕的无常,就连花周围的空气都变得紧张起来。
▼朝顔は藍色、夕顔はむろん白である。朝顔は夕べを待たずにしおれ、夕顔は朝の光の中でしぼんでいく。二交代勤務といえば無粋になる。絶頂に凋落(ちょうらく)が潜む無常。そのたたずまいが、なかなかいい
▼牵牛花是蓝色的,葫芦花不用说当然是白色的。牵牛花不到傍晚便会枯萎,葫芦花则在晨光中渐渐凋谢。如果说它们是轮班制的话就没有情趣了。盛开到极致时凋落的这种无常,引人入胜。
▼双方を詠んだ句が蕪村にある。〈朝がほや一輪深き淵(ふち)のいろ〉。この絶品の前では、数多(あまた)の朝顔の句は影が薄いという人もいる。〈ゆふがほや竹焼く寺のうすけぶり〉は、どこか楚々(そそ)とした野趣が漂ってくる。
▼ 焦村曾经写过歌颂两种花的俳句:“朝がほや一輪深き淵(ふち)のいろ。”在这一首佳句之前,还有很多作品中牵牛花的形象不甚清晰。比如说这一首“ゆふがほや竹焼く寺のうすけぶり”,总觉得其中有一种野趣。
▼二つの花は名は似ているが違い、朝顔はヒルガオ科に、夕顔はウリ科に属する。俳句でも、夕顔は夏の季語だが、朝顔は真夏の花のようで秋の季語になる。昔の朝顔は今の桔梗(ききょう)を言ったらしい。それが遠因ともいうが、思えば涼しげな咲き姿は、秋の先駆けにふさわしくもある。
▼这两种花虽然名字很像,但是却属不同的科类,牵牛花属日本天剑科,葫芦花则属于瓜科。在俳句中,葫芦花是夏季的季语,牵牛花虽然感觉上是盛夏之花但事实上却是秋季的季语。以前的牵牛花便是现在的桔梗。这可能便是远因吧,仔细想来牵牛花清凉盛开的姿态,的确是与初秋的印象很是符合。
▼拙宅の花に戻れば、開花の観察をまだ果たせないでいる。かつて落合恵子さんが小紙で「夕顔の時間」と題して書いていた。「なんと深い白さ」と愛(め)でながら、どうやってほころぶのか、その「時」に立ち会いたいと。この夏の朝と夕の、わが宿題でもある
▼话题回到寒舍盛开的花上,还没有进行开花的观察。落合惠子曾经在本报上写过一篇《葫芦花的时间》的文章。文章中一边感叹葫芦花的洁白无瑕,一边想要与其凋零的时刻相遇。这便是这个夏天每天早晚我的课题。
▼きのうは各地で、土砂降りの雨が、猛暑でほてった空気を手荒に冷ましていった。晩夏から初秋へ。少しけだるい季節には、朝な夕なの凜と幽に知らず励まされる。
▼昨天,各地都下起了瓢泼大雨,向闷热的空气中注入了一丝清凉。在这个从晚夏进入初秋略显疲乏的时节,我们不知不觉中受到了清晨和傍晚的灵魂的激励。
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