双语阅读:《哈利波特与魔法石》第5章对角巷4
ハリーにとって初めてのロンドンだった。ハグリッドはどこに行くのかだけはわかっているらしかったが、そこへ向かう途中の行動は、普通の人とはまったくかけ離れたものだった。地下鉄の改札口が小さ過ぎてつっかえたり、席が狭いの、電車がのろいのと大声で文句を言ったりした。
「マグルの連中は魔法なしでよくやっていけるもんだ」
故障して動かないエスカレーターを上りながらもハグリッドは文句を言う。外に出ると、そこは店が建ち並ぶにぎやかな通りだった。
ハグリッドは大きな体で悠々と人ごみを掻き分け、ハリーは後ろにくっついて行きさえすればよかった。本屋の前を通り、楽器店、ハンバーガー屋、映画館を通り過ぎたが、どこにも魔法の杖を売っていそうな店はなかった。ごく普通の人でにぎわう、ごく普通の街だ。この足の下、何キロもの地下に、魔法使いの金貨の山が本当に埋められているのだろうか。呪文の本や魔法の箒を売る店が本当にあるのだろうか。みんなダーズリー親子がでっち上げた悪い冗談じゃないのか。でもダーズリー親子にはユーモアのかけらもない。だから冗談なんかじゃない。ハグリッドの話は始めから終りまで信じられないようなことばかりだったが、なぜかハリーはハグリッドなら信用できた。
「ここだ」
ハグリッドは立ち止まった。
「『漏れ鍋』――有名なところだ」
ちっぼけな薄汚れたパブだった。ハグリッドに言われなかったら、きっと見落としてしまっただろう。足早に道を歩いていく人たちも、パブの隣にある本屋から反対隣にあるレコード店へと目を移し、真ん中の「漏れ鍋」にはまったく目もくれない。――変だな、ハグリッドと自分だけにしか見えないんじゃないか、とハリーは思ったが、そう口にする前に、ハグリッドがハリーを中へと促した。
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