双语阅读:【日本经典小说连载】东京塔(54)
东京塔这部小说从“我”一点点长大,一直写到“我”目送着母亲因病去世,各种生活细节每每令人感同身受,因而赚取了读者大把的眼泪,也当之无愧地成了哭泣小说的首席代表。
Ⅱ(29)
枯れ荒(すさ)んだ日本庭園の周りを取り囲んだ渡り廊下を、何週も、何週も、ぐるぐる走り回った。ぐるぐる、ぐるぐる。
あの嫌名おじさんに、オカンはなんで愛想がいいだろうか。ぐるぐる、ぐるぐる。
花札をしている時みたいに、なんで煙草をプカプカ吸わないのだろうか。ぐるぐる、ぐるぐる。
小さな頃にボクが好きだった絵本は、木の周りを虎がぐるぐる回っているうちに、バターになってしまうお話だった。そのバターを使って、ちびくろサンボはホットケーキをお母さんに焼いてもらって食べていた。
ボクは何度も、その絵本のその部分をオカンに読み返してもらって、そして最後にはいつも、「ホットケーキが食べたい」と言ってオカンに焼いてもらっていた。
ぐるぐるぐるぐる。ぐるぐるぐるぐる。
何度も廊下をぐるぐる回って、遊戯(ゆうぎ)場にオカンの姿を見つけた時、そのままオカンの身体めがけて、遠心力で弾き出されたように抱(だ)きついた。
するとオカンはボクの頭をポンポンとたたきながら「帰ろっか」と言った。
帰り道の車中。おじさんは運転をしながらほとんどなにも喋らなかった。ボクは後ろの座席で、オカンに膝まくらをされながら、ずっと寝たふりをしていた。オカンはずっと、ボクの背中をポンポンと撫でていた。
オトンと別居して、この町にやって来て、もう何年も経とうとしていた。オカンは夫婦のこと、自分のこれからの人生のことを、どう考えていたのだろうか。「女として」「母親として」、自分の未来がどんな風に見えていたのだろうか。
たった少しの交際期間とほんのわずかの結婚生活を経て「母親」以外になにもない暮らしを、どう感じていたのだろうか。
ボクの身長はどんどんオカンに近づいてゆきオカンの年齢はどんどん重なってゆく。
そして、そんな状況を、離れた街でオトンはどんな風に考えていたのだろうか。
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