双语阅读:【日本经典小说连载】东京塔(108)
东京塔这部小说从“我”一点点长大,一直写到“我”目送着母亲因病去世,各种生活细节每每令人感同身受,因而赚取了读者大把的眼泪,也当之无愧地成了哭泣小说的首席代表。
Ⅳ(7)
電話を切った後、誰もいない公園の湿った空気を吸いながら、いつも自己嫌悪に陥った。
その頃、一年で十センチ以上身長が伸びた。どれだけ食べても、すぐに腹が減る。
定食屋のおばさんはとてもいい人だったけど、一品料理のおかずはいつも古い油の匂いがした。週に何度も具の少ないクリームシチューが出る。おばさんは「何杯でもおかわりしなさいよ」と言ってくれるけど、クリームシチューでどんぶり飯をそうは食べられるものではなく、毎日、定食屋を出た後はスーパーにカルビーポテトチップスを買いに行き、その場で一気食いしていた。
おかげで、今でもクリームシチューが苦手だ。ひとり暮らしをして、食べることの大切さと、毎日おいしい料理を作ってくれたオカンのありがたみよくわかった。
图为《东京塔》剧照
三日に一度はきっちりと休んでいたので二年生になれるのだろうかと心配していたが、なんとか進級できたらしく、新しく春が来た。学校の友達と遊ぶことも増え、休む回数も減っていたが、相変わらずの調子で新学期を迎えていた。ボクのアパートから学校までは、歩いて三分足らずの距離だったが、それでも足は向かない。その日も目が醒めず、一時限目が終わる頃になってもまだボクはベッドの中にいた。すると、アパートのドアを激しく叩く音がする。ジャージのままドアを開けると、新しい担任の先生が立っていた。
「早く着替えなさい。学校に行くで」
年輩の女性の先生で、村上先生という、身体は小さいのに、声の大きい先生だった。
その日に限らず、少しでも遅刻をしていると、授業の合間を見つけて起こしに来る。先生が学校に行く前に、直接ボクの所に来る時もあった。先生に手を引っ張られて、学校のグラウンドをとぼとぼ横切りながら学校に連れて行かれると、授業中のクラスメイトが窓からそれを見つけて笑っている。とても、カッコ悪いのである。そんな恥ずかしい登校形態をしばらく続けるうち、ボクは起こされるより前に自ら学校へ行くようになった。
「あんたが高校卒業できたんは村上先生のおかげやねぇ」とオカンは言っていた。ボクもそう思う。
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