双语阅读:【日本经典小说连载】东京塔(128)
东京塔这部小说从“我”一点点长大,一直写到“我”目送着母亲因病去世,各种生活细节每每令人感同身受,因而赚取了读者大把的眼泪,也当之无愧地成了哭泣小说的首席代表。
Ⅳ(27)
風呂、トイレ共同で、二万二千円。別府の頃の部屋と似た雰囲気の建物だった。入居者は全員学生。思春期(ししゅんき)の男たちが運動後に入る共同風呂の汗臭さと湯のぬめりは、別府鉄輪温泉の泉質よりも濃厚だった。
入学式までの日々、近所を散歩することくらいしかすることがなかったが、東京へ発つ前の日に、オカンがボクに言ったことを桜並木(なみき)の下でずっと考えていた。
「オトンと離婚してもいいかね?」
ボクはどっちでもええよ。オトンとオカンがふたりで決めたらいいと言った。もう、三歳の時から一緒に暮らしていないのだし、籍が抜けたからといって、両親とボクとの関係が今更変わることもないだろう。それ以前に、事実上の生活は離婚しているようなものだったし、ボクの友達なんかはみんなそう思っている。実際、十五年も別居生活をしていて、まだ籍が入っていること自体、そっちの方が不思議なのだから。
そして、この話を出されるのは初めてではなかった。
中学を卒業して、高校に行く時の春にも、同じように「オトンと離婚してもいいかね?」と聞かれていた。
その時もボクは「どっちでもいい、オカンの好きな方でいい」と答えたのだが、まだ少し子供だった分、「ボクはどっちの苗字になるん?名前が変わるのは嫌や」と余計なことを言ってしまった。
その話題を出されるたび、なんで突然そう思ったんだろう?とボクは考えていた。今のままでも別に問題はないのだし、たまにしか会わないけれど、オトンとオカンが特にいがみ合っている風でもないのだから。
しかし、オカンにしてみれば、突然そう思ったわけではないのである。ボクが中学を卒業する時、高校を卒業する時、その節目節目に、相談してくる。つまり、いつも考えていたことなのだ。
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