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双语阅读:【日本经典小说连载】东京塔(178)

时间:2012-07-18 10:36:22  来源:可可日语  作者:ookami

东京塔这部小说从“我”一点点长大,一直写到“我”目送着母亲因病去世,各种生活细节每每令人感同身受,因而赚取了读者大把的眼泪,也当之无愧地成了哭泣小说的首席代表。

住めるものなら同じ場所に長く住みたい。だけども、金がないと引っ越さざるを得なくなる。これは追い出されるということだ。そして、家を探す時も、引越しをしなければならない物件を選んでしまうのだ。
世の中はうまいことに出来てるもんで、金がない所では、金が出てゆくようになっているのであった。
というわけで、短期間にそれくらいの回数の引越しを経験していると、もはや、引越しという行為が特別なことではなくなる。情報誌を読み漁ったり、不動産屋を巡るというようなことはしない。
もう、最初に入った一軒目の不動産にあるもので決める。色々見ると悩む。目移りする。次第にわからなくなる。事実、家賃の上限が決まっているのだから、どこに行っても似たり寄ったりなのである。
家を選ぶことよりも、マクドイルドに行った時の方がまだ悩むくらいだ。
笹塚の不動産で家賃の希望を発表したところ、いくつかの物件が出てきた。その中で一番目にひいた項目はこれだった。
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『ピアノ可』
防音設備(せつび)があるんですか?と訪ねたらば不動産は平然とした口調で言った。
「いいえ」
気に入った。そのラフさがとてもいいと思った。詳しく聞けばこういう事情らしい。場所は笹塚駅から歩いて五秒ほど。もう、駅ビルと呼んでもいいだろう。
駅と甲州街道がその雑居ビルを挟むような位置関係で、甲州街道の上には首都高速道路が走っている。そしてまた、ビルの三階、四階はボウリング場。
つまり、駅のプラットホームから聞こえる列車音、チャイム、放送。交通量の多い甲州街道からはブーブー、パーパー。首都高からは走り屋、爆走トラックのエンジン音。それでもって、床下からはゴロゴロゴロゴロ……ハッキャーン!!のストライクサウンド。
環境音がうるさすぎて、ピアノの音とかそんなのん、どーでもいいらしい。実際にそのビルにはバイオリン教室やボーカルスタジオがあるらしいのだが、なんの問題もないとのこと。

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