東電社長陳謝も株主から追及
　　
   東京電力の株主総会が、今日、都内で開かれ、清水正孝社長は福島第一原子力発電所の事故について陳謝しましたが、株主からは経営責任を追及する意見などが相次いでいます。

    東京電力の株主総会は、午前１０時から東京都内のホテルで始まりました。総会では、清水社長が、次のように述べ、福島第一原発の事故で多くの被害を出していることやことし３月期の决算で１兆２０００億円を超える巨額の最終赤字を計上したことについて陳謝しました。「放射性物質の外部への放出という重大な事故が発生いたしました、株主の皆さんには深くお詫び申し訳とともに、何とぞご理解をお願いする。」

　会場には、午前１１時現在でこれまでで最も多かった去年を５０００人以上上回る８６５７人の株主が出席し、「福島第一原発の危険性を指摘していたのに、メルトダウンを起こした責任をどう取るのか」などと、事故の経営責任を追及する意見や、「現職と過去の役員は、みずからの資産を出来るだけ売却して、賠償に充てるべきだ」などという意見が相次いでいます。

　さらに、一部の株主からは原発からの撤退を定款に盛り込むよう求める提案が出されており、この提案が他の株主にどこまで支持されるかも注目されます。東京電力の株主総会は、株主との質疑のあと、取締役の選任などの議案を採決することになっていますが、ここ数年、３時間程度で終了していた総会は、今回は原発事故をめぐって長引くことも予想されます。

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