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《伯爵与妖精》卷二第二章魔兽的妖精之卵2.7

时间:2011-10-19 13:42:27  来源:可可日语  作者:ookami

 はっと振り返ったリディアは、エドガーが持っている妖精卵に目を落とす。
「エドガー、それ捨てて!」
「え?」
 急いで彼の手からもぎ取る。小屋の外へ放り投げた瞬間、ガラス玉が破裂した。
 わけがわからない様子の彼を引っぱって、逃げるように小屋を出る。
 見まわすが、妖精の姿はもうあたりには見あたらなかった。
「ボギービーストがいたの」
「ボギー……、聞いたことはあるけど、どんな妖精だっけ」
「意地悪な奴よ。性質は小悪魔。そんなに利口じゃないけど、|悪い妖精(アンシーリーコート)の一種だわ」
「そいつが、さっきから小屋の中で妖精卵を割ってたのか?」
「さあ、手品師があわててなかったから、サクラが割ったのもあるんでしょうけど、ボギービーストが便乗(びんじょう)してたのはたしかだわ」
 あれはたまたま現れたのだろうか。それとも、妖精卵と何か関係があるのだろうか。
 あるとしたら、ドーリス嬢のことも、妖精とは関係ないと決めつけるのは早計(そうけい)になる。
 考え込んだリディアの手を、エドガーが持ちあげた。
 \
「怪我(けが)を?」
 投げた瞬間に破裂した、ガラス玉の破片で切ったようだ。指先に血がにじんでいる。
 手袋を取って確かめれば、それほど深い傷ではなかった。
「大丈夫よ。このくらい、舐(な)めておけば治るわ」
 言いながら、はっといやな予感を覚えたリディアは、急いで手を引っ込め、エドガーの前からしりぞいた。
「どうして逃げるんだ?」
「なんだかあたし、だんだんあなたの考えそうなことがわかってきたみたい」
「傷を治してあげようと思っただけなのに」
 にやりと彼は笑う。
「けっこうです!」
 本当に、油断も隙(すき)もないんだから。
 早足で歩き始めるリディアに、湖でボートに乗ろうと彼は誘う。
 少しなら遊びにつきあってもいいなんて、言わなきゃよかったと少々後悔していたが、薄暗くなりはじめたクリモーンガーデンズは、ガス灯の明かりにきらびやかに彩(いろど)られはじめ、ますますにぎやかな風情(ふぜい)だ。
 エドガーがこのまま帰る気になるとは、とうてい思えなかった。

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