魔幻小说:《伯爵与妖精》卷一第三章3.6
ロンドンのカールトン教授の家に、市警察(スコットランドヤード)が訪ねてきたのは、彼が知り合いの警部に相談を持ちかけてから間もなくのことだった。
娘のリディアから数日前に届いた手紙には、家を出る日時が書き記されていたが、船がロンドンに着く予定日になっても、彼女は来ない。その後連絡もないのが気がかりで、スコットランドの自宅へ、どうしたのかと問う手紙を送ったものの、返事を待つのももどかしく、念のためにと警部に相談していたのだった。
家に来た警察官が言うには、リディア・カールトンの名前でチケットが購入された客船には、彼女が乗った形跡はないということ。そしてその船がフォース湾を出発した日、ロンドンで起こったゴッサム邸強盗事件の犯人によく似た男が同じ港で目撃され、若い娘を連れ去ったという証言もあるとのことだった。
「いえ、まだお嬢(じょう)さんが連れ去られたと決まったわけじゃありませんがね」
警察官はそうつけ加える。
「それで、何か変わったことはありませんか? 犯人からの連絡や脅迫(きょうはく)……、直接的なものではなくても、不審(ふしん)人物がうろついているとか、気になるようなことは」
「何もないが、何かあってからでは遅いから、警部に相談したんじゃないか」
日ごろのんびりしたカールトンも、大切なひとり娘のこととあっては、あせらないわけにいかなかった。
強盗犯に連れ去られたかもしれないなんて、とんでもない。
くしゃくしゃと髪をかけば、もともとのボサボサ頭がさらに乱れた。
「では、もしも犯人からの接触があれば、すぐに報(しら)せてください」
「接触がなかったら? 今すぐに娘を捜してはくれないのか?」
「今のところは例の強盗犯を追うのみで、それも英国中が捜査の範囲。あるいはすでに、外国に逃亡したかもしれず、お嬢さんとの関連も決め手に欠けます。お嬢さんだけを捜すというのは、まず難しいということをご理解ください」
事務的にそう告げ、警察官が帰ってしまうと、カールトンはソファに座り込んで頭をかかえた。
訪ねてきた弟子に肩をゆすられるまで、放心しきっていた彼は、はっと我に返る。
「教授、どうかしたんですか? ご気分でも?」
「あ? ああ、ラングレー君か」
カールトンはまるい眼鏡(めがね)をかけ直しながらしばし考え、急に立ちあがった。
「そうだ、こうしてはいられない。娘が誘拐(ゆうかい)されたかもしれないんだ」
「ええっ! 本当ですか?」
「だから捜しに行く。ラングレー君、仕事のことは君に頼む」
「ちょっと待ってください、捜すって、いったいどこへ?」
「スコットランドの自宅を確認して、それから……」
言いながら彼は、寝室へ入るとスーツケースを広げる。クローゼットを開けて着替えを放り込んでいく。
「ご自宅からは、何の返信もないのでしょう? それに、何か手がかりはあるんですか?」
「……ない」
警察も捜しようがないというものを、個人で捜せるわけがないのだ。
カールトンは、脱力してベッドに座り込んだ。
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