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《伯爵与妖精》卷二第三章牛奶糖与橘子3.2

时间:2011-10-20 13:31:50  来源:可可日语  作者:ookami

「はじめまして、アシェンバート伯爵。ご挨拶(あいさつ)するのははじめてですが、ピカデリーのクラブで何度かお見かけしていますよ」
 男性が帽子を取って挨拶すると、エドガーも会釈(えしゃく)を返す。
「ああ、とすると、あそこで耳にしましたが、社交界きってのプレイボーイと噂(うわさ)されているグレアム卿(きょう)とはあなたのことでしたか」
 どうやら同じ部類の女たらしどうしらしい。そうなると、お互いライバル心があるのかどうか、エドガーの微笑(ほほえ)みに冷たい気配(けはい)が混じるのをリディアは感じていた。
「ねえ伯爵、そちらは?」
 そう言った少女がリディアに向けるのは、好奇心と侮蔑(ぶべつ)の入り交じった視線だ。品定めされるように、上から下まで眺められ、リディアは少々|不愉快(ふゆかい)になった。
「リディア·カールトン嬢です」
「どちらのカールトンさん? お父さまのお仕事は?」
「あたしは、フェアリードクターのカールトンです」
 父親の地位で娘がランク付けされるのは、ごく当たり前のことだったけれども、リディアは反発を感じてそう言う。
「まあ、あなたが噂の、妖精の専門家? わたしと同じくらいのお歳だと思うけど、仕事を持っていらっしゃるなんて大変ね」
 良家の娘は働かない。そういう意味では蔑(さげす)まれたのだとわかるけれど、誇りを持ってフェアリードクターを名乗っているのだから、べつにかまわなかった。
「仕事というより、彼女は僕の相談役で、パートナーみたいなものです」
「でも伯爵、あなたが雇ってらっしゃるわけでしょう?」
 今度は使用人扱いらしい。
「ロザリーさん、アーサー王が魔術師マーリンのことを家来のように考えたでしょうか? まあそういう、対等な関係なんですよ」
 こういうふうにかばわれると、不本意ながら、リディアは少しドキドキしてしまう。
「ステキですわね。でもわたしなら、魔法使いよりもお姫さまにたとえられたいわ」
 しかし、なかなかとんでもないお嬢さまだ。
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「そういえば、いつも一緒にいらっしゃるドーリス嬢はどうされたんです?」
 エドガーってば、そんな大胆な訊(き)き方をして。リディアはさすがに心配になったが、ロザリーは意外なほどさらりと答えた。
「体調を崩して、田舎(いなか)で療養してますの」
「おや、それは心配ですね。あなたも淋(さび)しいことでしょう」
「それほどでも。ドーリスは内気すぎて、いつもわたしについてくるでしょう? おもりをしなくてもいいから、今は気ままに過ごせていますの」
 強がっている、のでなければずいぶんだとリディアは思った。従妹(いとこ)が行方(ゆくえ)不明だというのに。
 それとも、彼女にも事情が伏せられているのだろうか。

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