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《伯爵与妖精》卷二第三章牛奶糖与橘子3.6

时间:2011-10-24 14:01:57  来源:可可日语  作者:ookami

「あなた、美貌(びぼう)も色気もわたしに勝ち目がないからって、そんなところで足をひっぱろうとするのはやめてちょうだい。だいたい、瞳の色が魔女みたいだわ。それとも、フェアリードクターって人間じゃないのかしら。人に化けてる妖精さん?」
「何ですって?」
 エドガーを争う理由なんかないはずだった。けれど女の子として、気にしている外見をけなされれば、リディアも黙っていられなかった。
 ただでさえ、昔から妖精の取り換え子と言われて傷ついてきたのだ。
「あなただっていうほどたいしたことないじゃない。派手に見せてるだけで、その縮(ちぢ)れ毛、こてをあてるのに何時間かかるの?」
 ロザリーのコンプレックスをつついたらしく、彼女は眉間(みけん)に深くしわを寄せた。
「くせ毛じゃなくったって、そんなキタナイ鉄錆(てつさび)色じゃあね」
「これは、キャラメル色なの!」
 あまりにも腹が立って、リディアは我を忘れてそう言っていた。
 リディア自身も好きになれない中途半端な髪の色を、そう表現するのはエドガーだけだ。言葉ひとつでチャーミングな色に思えるのだから不思議なものだが、そこにこだわっている自分が恥ずかしくなる。
 エドガーの方を気にするが、今のところそんな心境に気づかれる心配はなさそうだった。
「ならエドガー、オレンジとキャラメルとどちらがお好き?」
 ロザリーがそう言って、彼に話を振ったからだ。
「そうだなあ、キャラメルはまだ味見したことがない」
 それって、どういう……。
 わざとらしく恥じらうように、けれど勝ち誇ったように微笑(ほほえ)むロザリーを見て、理解したリディアは思わず赤面した。
 信じられない。手が早いだけの軽薄(けいはく)男。
「ばかばかしい、これ以上つきあってられないわ!」
 ロザリーを押しのけ、大股(おおまた)で部屋を横切り、戸口へ向かう。うぶなのね、というロザリーの声をはね返すつもりで、力まかせにドアを閉めた。

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