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《伯爵与妖精》卷二第三章牛奶糖与橘子3.7

时间:2011-10-25 13:10:42  来源:可可日语  作者:ookami

 本物だろうか?
 その昔、誰かが悪魔を封じたもの?
 エドガーの知り合いが持っていたもの?
 サロンに落ちていたというなら、落としたのは、ロザリー?
「……ねえ、レイヴン。昨日、エドガーがボートの上で言ったこと覚えてる? 霧のロンドンからさらわれて、アメリカで死んだっていう少年のこと」
 部屋を出ようとしていたレイヴンは、足を止め振り返った。
「はい」
「あれは、本当のこと? エドガーの友達なら、あなたも知っている人でしょう?」
「エドガーさまを慕(した)い、ついてきた仲間たちはたくさんいました。誰もが売られてきた、似たような境遇だったわけですから、特定の人物のことではないと思います」
「仲間たちって、まさかみんな……」
「死にました」
「どうして?」
「ことごとく殺されました。プリンスは、裏切り者を許しません」
 霧に消えたようにいなくなり、売られた子供たち。エドガーが霧の中から助け出したいと言ったのは、特定の誰かのことではなく、すべての仲間たちのことなのだろう。
 霧が連れ去ったのではなく、売られて死んでしまった彼らを助け出すことは不可能だとわかっているから、彼は空想する。
 もしも彼らが、悪意ある人間ではなく霧にさらわれていたなら。もしもいまだに霧の中にいるのだとしたら、どんなことをしても救い出すだろうと、たぶん、死なせてしまったことを悔やんでいる。
 すべての、彼自身も含めた子供たちへの鎮魂(ちんこん)の祈りのように、エドガーは、霧と〝妖精の卵〟にこだわっている。

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