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《伯爵与妖精》卷二第三章牛奶糖与橘子3.7

时间:2011-10-25 13:10:42  来源:可可日语  作者:ookami

「でも、ふたりの妖精に会ったのはエドガーさまのことです」
「え?」
「以前に、聞いたことがありますから」
「そ、そんなことあたしに言っちゃっていいの?」
「べつに口止めされていません。妖精の卵がどうのという話までは知りませんが」
 あ、そう。
 レイヴンの口からはっきり聞かされて驚いたけれど、リディアもうすうす感じていたことだった。
 あの話が、同じ境遇の仲間たちを象徴的に説明したことだとしても、エドガー自身の体験も重ねた話だろうと思った。そしてふたりの妖精に会ったのがエドガーのことなら、もともと〝妖精の卵〟を持っていたのも彼だったのではないだろうか。
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 瑪瑙はそれほどめずらしい石ではないが、質のいいもの、希少な色合いのものは宝石として価値がある。
 大きな宝石の場合、人手に渡れば、割られ、断片を加工されて売り払われてしまうのがふつうだが、このままの形で残っているということは、裕福な家人が保管してきたはず。
 ならば〝妖精の卵〟を持っていた少年は、下層の出ではあり得ないのだ。
「ねえ、エドガーのほかにも、仲間に貴族の子供はいたの?」
「いいえ。私の知る限りでは」
 どこか暗い倉庫の中で、霧男(フォグマン)の幻を見ていたエドガー。これとひきかえに取り引きをしたのに助けられず、そうして彼もいまだ、失った仲間たちと同様に、深い霧にとらわれたまま抜け出せない自分を感じているのだろうか。
 助けてと、リディアに訴えかけていたけれど……。

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