双语阅读:【日本经典小说连载】东京塔(9)
东京塔这部小说从“我”一点点长大,一直写到“我”目送着母亲因病去世,各种生活细节每每令人感同身受,因而赚取了读者大把的眼泪,也当之无愧地成了哭泣小说的首席代表。
Ⅰ(9)
その話を聞くたびに、子供ながらいつも思った。天気がいいとか悪いとか、そげなことで、そんなもんを落としたり、落とさんかったりするって、アメリカていう国はどんだけいい加減でバカタレなんやろうか。
オカンのおじさんが長崎にいた。夏休みに何度かおじさんの家へ遊びに行ったことがある。おじさんはその原爆の被爆者で、初めて会った時 から、最後に会った時まで、いつも、ずっと家のベッドの中で寝たきりだった。身体が不自由なのにいつもほがらかな優しいおじさんで、ボクに殻付きのウニを食べさせてくれた。
でも、オカンに「叔父さんは原爆のせいであんなんなったんよ。かわいそうにねぇ」と聞かされ、本当はボクに当たるはずのものが叔父さんに当たってしまったような気がして心苦しく感じた。
もう、現在の小倉の街には路面電車の姿はない。あの大きかった製鉄所も、立ち並ぶ煙突もない。そして、その跡地にはテーマパークが造られ、なんの冗談かアメリカの宇宙ケットが展示してあるらしい。
ボクの家は市街地から近い場所にあって、近所には遊園地があった。
木造二階建ての家。祖父の建てた家。ボクが生まれた時には父方の祖父も母方の祖父もすでに他界しており、ボクはおじいちゃんと言う存在には触れたことがない。仏壇の上にある遺影一枚だけが、ボクの知る祖父の姿である。
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