双语阅读:【日本经典小说连载】东京塔(16)
东京塔这部小说从“我”一点点长大,一直写到“我”目送着母亲因病去世,各种生活细节每每令人感同身受,因而赚取了读者大把的眼泪,也当之无愧地成了哭泣小说的首席代表。
Ⅰ(16)
絵本は本棚から取り出し、アトムの上に座って読んだ。まるで自分の部屋みたいで、最初のうちはやけに楽しかった。オカンがそういう風にしてくれたのだと思う。
ボクはそこから幼稚園に通い始めた。オカンはその学生食堂の手伝いをしているらしかった。朝になると幼稚園バスが近くの広場まで迎えに来る。近隣の子供たちが親に手を引かれて集まって来る。楽しそうにやって来る他の子供たちと違って、ボクは毎日泣きながら、オカンに引きずられながら広場に連れて行かれた。幼稚園に行くのがとても嫌で、心細いのか淋しいのか、オカンにしがみついて号泣した。近所の人が毎日、そんなボクを見て笑うのでオカンは恥ずかしかったらしい。
無理矢理バスに乗せられても、バスを降りるなりダッシュで逆走し、今、来た田んぼ道を泣きながら家に向かって走った。仕方なく、オカンも一緒に幼稚園まで来る時もあったが、お遊戯をしている間にこっそり帰ったりする。泣き止んだと思っても、また火がついたように泣き出し家に向かって達走を繰り返す。
ボクは、母親離れがまるでできない子供になっていた。
小高い丘に立つ白い巨大な観音様が目印の幼稚園。ガーゼで作った小さな袋に二十円を入れて先生に予め渡しておくと、お弁当持参ではない園児のためにパンが届く。数種類の菓子パンが箱に入って昼時に教室へ運ばれる。ボクはだいたい弁当を持たされていたけどそのパンが食べたかった。中でも両側にピンクのウェハースが付いた菓子パンがあって、それは園児の中でも奪い合いになっていた。
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