双语阅读:【日本经典小说连载】东京塔(19)
东京塔这部小说从“我”一点点长大,一直写到“我”目送着母亲因病去世,各种生活细节每每令人感同身受,因而赚取了读者大把的眼泪,也当之无愧地成了哭泣小说的首席代表。
Ⅰ(19)
新しい幼稚園は小学校と同じ敷地内にある付属幼稚園でここには給食があった。給食の時間になると、小学校から六年生の生徒がやって来て園児の給食を配る作業を担当していた。都会の小学校では考えられないことだが、その六年生に包丁を持たせ、小学生は一個食べるコッペパンを園児用に半分に切り分けることもさせていた。キャベツすらろくに刻めない大人の女より、ここの小学生の方が包丁を使えるだろう。
オカンの弟がふたり、近所でそれぞれ家庭を構えていた。京一おじさん、伸一おじさん。どちらも豪快な男らしいおじさんで、自分の姉のそういう状況を思いやって、温かく迎え入れているようだった。
筑豊のばあちゃんは、父方のばあちゃんと違って物を言わない人だった。子供のボクにも厳しくすることが多い。優しさを表現するのが下手な人だった。
出戻ってきた娘に温和な態度を取ることはない気質の人だ。ふたりの間にギクシャクした気まずさはあったと思うが、ボクもオカンも、前の食堂の部屋よりはずっと気兼ねなく過ごせたことは間違いない。
じいちゃんが亡くなってから、ばあちゃんは魚を売り始めた。九人の子供がいる。ひとりでリヤカーに魚を積んで、町の中をぐるぐる売り歩いた。
ボクらが転がり込んで来た時も、まだ毎日、早朝から河岸へ行き、肌を刺す寒い朝も、照りつける暑い真昼もリヤカーを引き続けていた。どれだけも売れないだろうに休むことなく、青いトタン屋根を付けたリヤカーに魚を入れて町を回っていた。
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