双语阅读:【日本经典小说连载】东京塔(36)
东京塔这部小说从“我”一点点长大,一直写到“我”目送着母亲因病去世,各种生活细节每每令人感同身受,因而赚取了读者大把的眼泪,也当之无愧地成了哭泣小说的首席代表。
Ⅱ(10)
前野君の家族は、そんな状況を気遣ってくれたのか、いつも遊びに行くと、御飯を食べていきなさい、今日は泊まっていきなさいと言ってくれる。前野君のお父さんは炭坑で働いていて、夕方になるといつも家に居た。
まだ明るい夕暮れ。両親とお姉さんと前野君がいつもの席であろう場所に座る。
「ヤンボー・マーボー天気予報」がテレビから流れる。うちの夕飯の時間よりもずっと早い。なのに、家族が全員揃っている。テレビの中でしか見たことのない家族の食卓の風景に、ボクは緊張した。これは今でも、人の家の家庭らしい食卓に招かれると、同じように緊張し、同じことを思う。
「べー。テレビみたい」
夕飯が終わると、前野君のお父さんはいつも、宝焼酎をヤクルトで割って飲んでいた。ボクらはヤクルトだけを貰い、せこい開け方をして、チューチュー吸った。
そして、お父さんは「今日は泊まっていきんじゃい。ゆっくりしたらええ」と言い、お母さんに、今日は泊まらせますと電話させる。
「よし。今日は中川君が来てくれたんやけん。俺はもう一杯のもうかの」。そう言っては家族全員から「もう飲まんでよか!!」と突っ込まれていた。お父さんのあだ名は"きかんぼう"だった。
前野君、お姉ちゃんの誕生日ならともかく、お父さんの誕生日にもボクは招待され、週末はいつも、どちらかの家に泊まり合うようになっていた。
お母さんが西瓜を切る。ウチと違って一玉がすぐになくなる。縁側に座り、茶の間から庭に居る犬にめがけて西瓜の種を飛ばす。
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