您现在的位置:首页 > 双语阅读 > 小说与诗集 > 东京塔 > 正文

双语阅读:【日本经典小说连载】东京塔(43)

时间:2012-02-15 15:36:56  来源:可可日语  作者:dodofly

   东京塔这部小说从“我”一点点长大,一直写到“我”目送着母亲因病去世,各种生活细节每每令人感同身受,因而赚取了读者大把的眼泪,也当之无愧地成了哭泣小说的首席代表。

Ⅱ(18)

そして、料理の好きだったオカンは、ボクひとり食べるだけの食事でも、何品もおかずを並べた。一品料理は目が寂しいと言って、何品も小鉢を並べる。当然、食べきれずに残ってしまうが、その残りを次の食事に出すことがほとんどなかった。
小学校の友達も、東京で大人になってからの友達も、うちに来て一緒に食事をすると「いつもこんなにおかずがあるの?」と聞かれる。それとは逆に、それが当たり前だと思って育ったボクはよそにお呼ばれすると「おかず、これだけなんだ……」と思ったりもした。
あとは寝具も頻繁(ひんぱん)に買い換えた。着るものと口に入れるものと、肌に触れるものにはオカンは贅沢をした。他の部分は本当につましいものだったが、それはオカンの美意識だったのだろうか。そのおかげでボクは、自分が貧しいとも、恵まれてないとも思ったことがない。それは母子家庭という環境の中で、ボクになにかを思わせまいと、一生懸命、無理してでも張っていた部分なのかもしれない。
行儀にはとても厳しい部分と完全に野放しの部分が極端にあった。
ボクは四十歳になろうかという今でも、箸の持ち方がおかしい。どう間違っているのかといえば、文字で説明できないくらい、おかしい。おまけに、鉛筆の持ち方もかなりおかしい。どう間違ったらそんな持ち方になるんだというくらいにおかしいのである。
しかも、それぞれがおかしいことを、ボクはかなり後まで知らなかった。オカンがちゃんと教えなかったからである。
「なんで子供の頃、いちいち教えんかったんね?」。ボクが聞くとオカンは言った。
「食べやすい食べ方で、よか」
とても、ザックリしているのである。
ところが、こういう局面では細かく、厳しい。

上一页 [1] [2] 下一页

相关阅读

无觅相关文章插件,快速提升流量