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双语阅读:【日本经典小说连载】东京塔(52)

时间:2012-02-22 14:38:53  来源:可可日语  作者:dodofly

   东京塔这部小说从“我”一点点长大,一直写到“我”目送着母亲因病去世,各种生活细节每每令人感同身受,因而赚取了读者大把的眼泪,也当之无愧地成了哭泣小说的首席代表。

Ⅱ(27)

オカンがそう言って炊事場に向かうと、おじさんたちはいつものことなので、小学生相手にも真剣勝負(しょうぶ)でくる。変わった切り出しをすると「ほー。こしゃくらしいマネしよるのー」と威嚇し、「まだ、マーくんには負けられんたい。こっちは五十札めくりよーとばい」とキャリアをちらつかせるが、だいたい村山さんとは通算成績は五分だった。
四、五局打つと、お茶の用意をしてきたオカンがボクの後ろで札を見ていた。
「あんた、なんでボウズからあわせんとね」
「梅の絵札が出とったけん」
「梅はいつでも取れようも。手札にカスのボウズが二枚あろうが。場にあるカスのボウズを先に合わせとくんよ。そしたら、おいちゃんが絵札のボウズを持っとっても合わせられんでから、捨てないけんごとなるやろが。そしたら、カスでも絵札が取れるたい」
オカンは打ち筋が悪いと、すぐに技術指導をする。そして、それに続けてボクと席を交代しながら「まだまだやねぇ」と言う。
この「まだまだやねぇ」が悔しかったが、ザルの中に入れてある千円札を減らしてしまった時は、好投した先発投手に代わって登板した中継ぎが打ち込まれたような心境で、同じ懐中の身、ごめん挽回(ばんかい)してと願うしかないのである。
「いやいや。たいしたもんよ。決まりの猪鹿蝶ばほったらかしてから、先に青短取りにきよるけんねぇ。この子は肝が太かばい」
村山さんが煙草をふかしながら余裕ぶったことを言うと、心の中で"ちくしょー"と思っていた。
ずっと記憶に残っていることがある。
一度、あまりよく知らないおじさんと、オカンと三人で少し遠い町にある寂れたヘルスセンターに行ったことがある。

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