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双语阅读:【日本经典小说连载】东京塔(53)

时间:2012-02-24 16:19:48  来源:可可日语  作者:dodofly

   东京塔这部小说从“我”一点点长大,一直写到“我”目送着母亲因病去世,各种生活细节每每令人感同身受,因而赚取了读者大把的眼泪,也当之无愧地成了哭泣小说的首席代表。

Ⅱ(28)

ラジウム温泉に閑散とした遊戯(ゆうぎ)場。花札仲間のおじさんたちとは違う雰囲気(ふんいき)の人。オカンの態度も少し違うと子供ながらに思った。
ずっとオカンもおじさんも敬語で喋り合っている。おじさんはゲームの機械に小銭を入れてくれたり、ジュースを運んできたり、なにかと相手をしてくれたが、その優しさはボクに向けられたものではなく、その行為を通じて、自分に利益をもたらそうとするものであるというのがありありとしていた。
オカンがいつものようにゲラゲラ笑いながら、おもしろいことを言わない。なんだかずっと微笑んだまま、おすまししている。
そのおじさんに花札のおじさんたちのようなオヤジぶりがない。ずっと「男」を演出しながら硬い笑顔をしていた。
早く帰りたいと思った。オカンにもう帰ろうと言った。でも、オカンは「ちょっと、そこで遊びよりなさい」と言ってボクにゲーム代を渡し、どこかに行った。そわそわした。ゲームをしても楽しくなかった。じっとしていられなくなって、ヘルスセンターの館内を走り回ってオカンを探した。
同じ年頃の子供が両親に手を引かれながら、大浴場に向かうその間を駆け抜けて、ぐるぐる廊下を回った。
のどの奥の方と、心臓の上の方にある部分をぎゅうっと握られたみたいで苦しくなった。
なんの話をしているのだろうか。あのおじさんはなんなんだろうか。オカンはなにをしているのだろうか。ボクはここに居ていいのだろうか。居ない方がいいのではないだろうか。オカンはどこに居るのだろうか。
ぐるぐる回りながら、息を苦しくなった。

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