双语阅读:【日本经典小说连载】东京塔(56)
东京塔这部小说从“我”一点点长大,一直写到“我”目送着母亲因病去世,各种生活细节每每令人感同身受,因而赚取了读者大把的眼泪,也当之无愧地成了哭泣小说的首席代表。
Ⅱ(31)
そして、熱いのは籤だった。オモチャの籤に、お菓子の籤。オモチャの籤は当たりのレベルによってオモチャが良くなるが、ハズレが出るとチクロやサッカリン満載の粉末ジュースになる。この粉末ジュースは有害な上、水で割って飲むと更にまずいので、いつも袋ごと粉末のまま、「スカーフェイス」のアル・パチーノのように顔中で吸っていた。
小倉の駄菓子屋でボクは一等や二等をよく当てていたが、それはクジ運がいいということよりも、この駄菓子の籤には当たりが入っているからである。当たり前のことなんだが。
筑豊の駄菓子屋はまず、店のおばちゃんが子供に対してケンカ腰である。小倉の駄菓子屋のような優しさが微塵もない。
「あー、あんまり触ったらいかん!!」
「買うとね!?買わんとね、あんたらは!!」
もちろん、ボクらの呼び名も「籤屋のババア」になる。
そして、ババアの店は籤に「当たり」や「一等」が入っていないのである。ババアが最初に抜いているからだ。
籤が残り三枚しかないという状況があった。一等のプラモデルはまだ当たってない。
これは完全に「もらった」と思い、前野君と別府君と三人で、三枚の籤を十円ずつ渡して引く。
誰かに一等が当たるハズなのである。常識的に考えれば。しかし、さすがババアの店。当たり前のように全員が「スカ」を引くのだ。
「おかしいやないか!!」
ボクらひゃババアに詰め寄った。これほど正当な理由で抗議活動する消費者団体もそうはないだろう。しかし、長年イカサマのし上がって来たババアは顔色ひとつ変えず、椅子に座ったまま普通に言う。
「おかしかねぇー」
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