双语阅读:【日本经典小说连载】东京塔(64)
东京塔这部小说从“我”一点点长大,一直写到“我”目送着母亲因病去世,各种生活细节每每令人感同身受,因而赚取了读者大把的眼泪,也当之无愧地成了哭泣小说的首席代表。
Ⅱ(39)
その後、喫茶店に入った。オトンは一日に三回くらい喫茶店に行く。少し歩くと、すぐに「ちょっと、コーヒー飲んで行くかのぉ」と言って、誰の同意も求めず勝手に店に入って行く。そして、どんな店にも、長居しないオトンは、自分が飲み終わると、他の人がまだ飲んでる途中であろうが「行くぞ」と言って席を立つ、甚だせわしなく、自分勝手な人だ。
オトンはいつもホットコーヒーを飲む。ボクはミルクセーキを注文する。オトンはコーヒーの味にうるさいくせに、砂糖とミルクを大量に入れて飲むので、オカンはそんなオトンのことを「あんなんやったら、なに飲んでも一緒やろうも」と不思議そうに言っていた。
煙草も大量に喫うオトンはミスタースリムの空箱をひねり、懐から新しいミスタースリムを取り出して、小指の長い爪で外側のセロハンを剥がして開ける。
オトンは長くて細い煙草をふかしながら、ボクに言った。
「あの乞食のぉ。あれ、本当は金持ちなんぞ」
「うそや!!」
この人は唐突になにを言い出すのだと思った。
「変わりもんなんよ。あれは、貸家とか土地とか、いっぱい持っとるんぞ。家賃が入るけん、働かんでいいもんやから、暇なんよ。暇つぶしに乞食しよるんぞ」
「うそや!!絶対うそや。なんでそんなこと言うん?」
「本当や。大金持ちなんぞ、あの乞食は」
乞食の人は大金持ち。その、言ってる意味がわからなかった。その情報が本当なのかどうかはずっと不明なままだが、なんでそんな子供の夢を壊(こわ)す、夢?とにかく、そう言うひどいことを言うのだろうかと、その時はたいそうショックを受けたのである。
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