双语阅读:【日本经典小说连载】东京塔(74)
东京塔这部小说从“我”一点点长大,一直写到“我”目送着母亲因病去世,各种生活细节每每令人感同身受,因而赚取了读者大把的眼泪,也当之无愧地成了哭泣小说的首席代表。
Ⅲ(2)
感情の受け皿には、もう可能性はない。だから、人間はこれから先も永遠に潜在(せんざい)する能力を出し切ることができないだろう。
「幸福」という、ひまわり畑にいるおばけを意識した時から、まだ見ぬ己(おのれ)の能力など一銭の価値もなくなる。
結局、青い鳥は自分の家の鳥籠にいる。が探し歩いた幸せの青い鳥がやっぱり我が家の鳥籠にいたように、「幸福」は「家庭」にある。
この法則から、人間は逃げれることは出来ないのだろうか?だとすれば、人間は本当につまらなくて、可能性も意外性もない生き物だけど、だから、温かくて、愛しい生き物であるのだろう。
青い鳥は家の中にいる。
しかし、家の鳥籠に青い鳥がいたとしてもそれだけで、家庭が幸せに包まれるわけではない。家族みんなが、青い鳥を探して、求めるのならば、そこには自ずから「幸福」は訪れるのかもしれないが、ひとりでもそこに、火の鳥を求める男がいたならば、また話は別だ。
なにしろ、男はその青い鳥のさえずりを疎ましく聴いている。青い鳥を可愛がる女や子供の姿をくだらなく感じている。
火の鳥を獲らえるために、青い鳥の羽をむしり、焙り、喰らうことも当然だと考えている。そして結局、カラスの群れに集られている。
五月にある人は言った。
東京に住んでいると、そういうわかりきっていることが、時々、わからなくなるのだと、その人は言った。
少しずつ、ゆっくりと色んなことが変わっていったように、小学生のボクも、少しずつゆっくり色んなことがわかり始めていた。
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