双语阅读:【日本经典小说连载】东京塔(78)
东京塔这部小说从“我”一点点长大,一直写到“我”目送着母亲因病去世,各种生活细节每每令人感同身受,因而赚取了读者大把的眼泪,也当之无愧地成了哭泣小说的首席代表。
Ⅲ(6)
この小学校を卒業しても、みんなは自動的に町にある同じ中学校へ通うことになる。
つまり、はなればなれになるのはボクだけだった。卒業式前にお別れ会もしてもらった。式当日の教室で先生がボクを教壇に上げて、「違う町に行ってもみんな忘れないでね」と言ってくれた。みんなで泣いてサヨナラしてくれた。
卒業文集には"僕は小倉の中学に行くけど、いつか甲子園で会いたいです"と書いた。
生まれて初めて貰った卒業証書を持って、みんな泣きながら、それぞれの家に帰った。
引越しの準備はもう、ほとんど終わっていた。日ごとに春の匂いがたちこめる陽気になり、新しい生活を始めるボクは、その季節の中で清々しい気分に胸踊らされていた。
小倉の新しい家は中心街にあるマンションだとオカンは言った。
筑豊のその町には炭住(たんじゅう)と貸し家はあっても、マンションどころか、アパートもない。マンションがどういうものか見当もつかなかったが、シャレた感じがして心がざわざわした。
大好きな友達とサヨナラもした。柔道の道場もソロバン塾(じゅく)もあいさつをしてやめた。あとは引っ越すだけだ。小倉の中学はどんな制服なんだろう?野球部のユニフォームは何色なんだろう?
そして、桜の花も開きかけた日。オカンはなんでもないような口調を装(よそ)って言った。
「やっぱり、小倉には行かんことにしたよ」
「え!?なんでなん?うそやろ!?」
「行かんよ……」
「オトンは!?」
「……。知らん」
「どうしたん!?」
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