双语阅读:【日本经典小说连载】东京塔(107)
东京塔这部小说从“我”一点点长大,一直写到“我”目送着母亲因病去世,各种生活细节每每令人感同身受,因而赚取了读者大把的眼泪,也当之无愧地成了哭泣小说的首席代表。
Ⅳ(6)
大昔、別府の至るところから、熱湯、熱泥、噴気が噴出していた場所は、人々から恐れられ、忌み嫌われたことから、それぞれを「地獄」と呼ぶようになった。噴出する熱の特色から、ひとつひとつに名前が付けられ、今では観光名所として、地獄めぐりを楽しむ観光客が訪れている。その昔の地獄も、時間が経って、その得体が知られれば、人は金を払ってでも行くようになる。地獄ですら観光地になる。緊張感も解けてゆけば、次第にそれは緩み、何事もなかったかのようになるんでしまう。
入学してしばらくすると、ボクは学校を休みがちになった。オカンが起こしてくれることもない。目醒まし時計を止めて二度寝すれば次に目醒めるのは昼過ぎだったということも少なくない。
それから学校に行く気もせず、ゲームセンターでインベーダーゲームに没頭したり、パチンコ屋を覗いてみたり、喫茶店で漫画を読みふけって一日が終わったり。
担任は短く小言を言う程度で、次の日に「風邪引いてました」と答えれば、それが嘘だとわかっていても、それで済ませるようなタイプだった。上級生に呼び出されて、パーマをかけるなとか、態度を改めろと威圧されても、筑豊の恐ろしい先輩たちに比べたら、まるで迫力がないものだから、なにも感じることがない。
オカンの顔を思い浮かべ、時々、自分を戒めてみても、その思いも無気力と自堕落な生活に押し流れて続かない。
学校も美術の授業もおもしろくない。夜は目的もなく街を徘徊し、意味もなく夜中まで起きている。
叱られることも、怯える相手もなく、手頃な自由を与えられたこの年頃の子供は地滑りすると後は早い。絵を描くことも、ギターを弾くことも興味のわかないまま、ただ、くだらない自由を過ごした。その生活の中でも、一日に一度、夜の九時くらいになると公園の隅にある公衆電話へ行き、オカンんに電話をした。その会話の中の僕は担任に煙たがられている現実のボクではなく、一生懸命ひとりで頑張っているオカンに心配をかけない用のボクだった。
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