双语阅读:【日本经典小说连载】东京塔(110)
东京塔这部小说从“我”一点点长大,一直写到“我”目送着母亲因病去世,各种生活细节每每令人感同身受,因而赚取了读者大把的眼泪,也当之无愧地成了哭泣小说的首席代表。
Ⅳ(9)
しかし、その時は期末試験の勉強のしすぎでかなりハイになっていたらしく、決行日を終業式の日と決めて、告白することにした。終業式と決めたのは、もしふられても次の日からは夏休みなので、顔を合わさなくても済むと、ネガティブなことをポジティブに計画していたからである。
授業式の後、Tさんを海沿い公園に誘った。こういう場合は山方向よりも、海の方がいい。くたびれたパームツリーが並ぶ公園のベンチに座り、夕暮れになるまで、このわけのわからない気持ちを、わけのわからない言葉で熱く語った。
その返事はこの公園では言わないでくれと念を押したのは、この初めてふたりでいる時間を最大限長く楽しい気持ちで続けたかったのであり、ボクはTさんを駅のホームまで見送り、電車が来る直前になって、やっと返事を聞くと、おとなしいTさんはコクリと頷いてくれたのだ。
こんなうれしいことがこの世にあっていいのかと電車に体当たりしたいくらいの気分だった。
ホームにいる人々が全員、ボクたちが主演するミュージカルの脇役(わきやく)に見えた。駅長や野郎どもが祝福(しゅくふく)の踊りを舞いながら線路から飛び出してきてもおかしくない。
明日からは夏休み。ボクはすぐに福岡へ帰ることになっていたので、手紙を書くよと言った。たぶん声はオペラ歌手のように上ずっていたと思う。するとTさんは鞄の中から分厚い本を取り出してボクに渡した。
「これ、読んでみて……」
Tさんを乗せて働き出した電車。その本を胸に抱きしめながら手を振り見送った。駅の階段を八段とばしくらいで駆け降り、興奮冷めやらぬまま、意味もなく商店街を踊るように走った。
商店街にいる人々が全員、ボクが主演する映画のエキストラに見えた。そこにバカボンという一学年下の後輩がバカづらで歩いていたので、気分の良くなったボクは、ラーメンを食ったばかりのバカボンに、ラーメンを奢ってやるよと、また同じラーメン屋に連れ戻し、この素晴らしいドラマの一部始終を他の客のエキストラにも聞こえるような声で話した挙げ句、胸が一杯でラーメンが食えなかったので、バカボンにオレのも食っていいよと二杯食わせた。
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