双语阅读:【日本经典小说连载】东京塔(141)
东京塔这部小说从“我”一点点长大,一直写到“我”目送着母亲因病去世,各种生活细节每每令人感同身受,因而赚取了读者大把的眼泪,也当之无愧地成了哭泣小说的首席代表。
Ⅴ(11)
その中でボクは相変わらず、なんの目標も具体的な進路も考えないまま四年になり、その上、留年も決定していた。老紳士のコネは使うつもりもヤル気もなかった。名刺はもうどこにあるのかもわからない。
その時期は就職もバブルで、どんなにボンヤリした学生でも二、三の内定はすぐ取れる。同級生も次々と就職が決まっていった。ボクは留年するのか、学校を辞めるのかという景気の悪い選択を迫(せま)られている。
もう、これ以上、オカンに負担をかけるわけにもいかない。大学に残る意味も自分ではわからない。四年前、ほとんど絵も描かず遊びまくってこの有り様だ。でも、このまま退学しても、なにをしていいのかもわからない。
「なんでかね……」
電話の向こうでオカンは声を詰まらせた。
「もう、四年通ったし、留年せんでも、中退してもいいよ」
「卒業せんのね……」
「うん……。もういいよ、仕方ないし……」
「なんでかね……」
留年の話にオカンはいつになく暗い声を出した。オカンの中では、卒業までの四年間を目標に働いてきたのだろう。たいそう悲しそうな声だった。
「ちょっと、考えみよう……」
オカンは力なく電話を切った後、二、三日連絡がなかった。なんか、悪いことしたなぁ、と他人事のようにオカンの気落ちした態度を感じて思った。
そして数日後、オカンは気持ちを立て直したように、力強い声で電話をしてきた。
「オカンも、あと一年頑張るけん、あんたも気合いを入れ直してから、あと一年、卒業まで、しっかり行きなさい。できるかね?」
「あぁ、うん、できると思う……」
「仕方なか、留年しなさい」
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