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双语阅读:【日本经典小说连载】东京塔(143)

时间:2012-06-25 14:19:35  来源:可可日语  作者:dodofly

东京塔这部小说从“我”一点点长大,一直写到“我”目送着母亲因病去世,各种生活细节每每令人感同身受,因而赚取了读者大把的眼泪,也当之无愧地成了哭泣小说的首席代表。

Ⅴ(13)

そして、オカンから店の暖簾に染め抜く「かっぱ」の文字をデザインするようにと発注があった。店内に貼るお品書きの短冊(たんざく)の文字は、オトンに発注したらしい。親子競合(きょうごう)である。ボクは大学の学食のテーブルで、何度もかっぱの文字を書いた。
「それ、なにやってんの?課題?」
「いや、違う」
「どっかの、バンド?」
「オカンが小料理屋を始めるんだって」
「なんで、かっぱなの?」
「いるらしいんだ、かっぱが近所に」
「へー、すごいじゃん」

東京の友人はかっぱの存在を信じてない。夏休みに帰郷して、開店したばかりの「かっぱ」に駅から直接寄った。古い建物だけどきれいに直してある。入口の暖簾にはボクの書いた文字が藍地に白く染め抜かれてある。
なかなかいいじゃん。自分で思った。店のカウンターに絣の着物を着たオカンが、照れ臭そうに、うれしそうに笑っていた。
テーブルには、大学五年生の息子が久しぶりに帰って来ると聞いて、小倉からオトンも来ていた。
「オカン、いいやないね、このお店」。そう言うと「ありがとう」とオカンは言った。
オトンが煙草を吹かしているテーブルに座り、久しぶりやねと声を掛けると、オトンの第一声はこうだった。
「ダメやのぉ、オマエは」
出し抜けになんのことだろうかと思ったが、言われて思い当たる節は色々とある。

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