双语阅读:【日本经典小说连载】东京塔(158)
东京塔这部小说从“我”一点点长大,一直写到“我”目送着母亲因病去世,各种生活细节每每令人感同身受,因而赚取了读者大把的眼泪,也当之无愧地成了哭泣小说的首席代表。
ストーンズには行かなかった。電話局から弔電を出した。帰る金がなかった。オカンには仕事があると嘘をついた。弔電の出し方がわからず、喪主のおじさんではなく、ばあちゃん宛に送ってしまった。
ばあちゃんになにもしてあげることができずに、ばあちゃんは死んでしまった。悲しさよりも悔しさに泣けた。人は、本当に死んでしまうのだということに驚いて怖くなった。
さよならも、ありがとうも、違う。なにか感じたことのないような気持ちが言葉にならなかった。
ばあちゃんが死んだ後、オカンは北九州の若松に住む妹のブーブおばちゃんのマンションに月のほとんどいた。ブーブおばちゃんは独身で子供もない。ひとり暮らしの妹の所にオカンは身を寄せていた。
若松には一番上のお姉さんのノブエおばさん、弟の京一おじさん、伸一おじさんも住んでいる。みんなが歩いて通える範囲に暮らしていて、兄弟仲は驚くほどいい。定食屋も閉めたオカンは、ブーブおばちゃんの所に住みながら、若松の貸衣装屋の仕事を見つけ、働きに出ていた。
あの時、自由が丘の部屋にオカンから大量の段ボールが送られてきてた。なんでもその貸衣装屋が大半の衣装を処分することになり、オカンとブーブおばちゃんはその衣装を譲り受けるとになったらしい。
打ち掛けや留袖(とめそで)、ドレスの類は親戚、親類にあげたりして、残ったものはバザーで売ったのだという。自分たちもバザーをやって、いくばくかのお金になったので、ボクにも品物を送るから、それを売って、なにかの足しにしなさいと手紙が同封されていた。
大型の段ボールが四箱。ひとつめの段ボールを開けると、そこには婚礼用の白いタキシードが入っていた。次の段ボールにも白いタキシード。そして、その次の段ボールにも、当たり前のように白いタキシードが入っていたのである。
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