双语阅读:【日本经典小说连载】东京塔(162)
东京塔这部小说从“我”一点点长大,一直写到“我”目送着母亲因病去世,各种生活细节每每令人感同身受,因而赚取了读者大把的眼泪,也当之无愧地成了哭泣小说的首席代表。
そして、この三人は三人とも、ほとんどアパートに帰って来ることがない。おそらく、親に内緒で同棲でもしていて、この部屋はただ「住所」としての住居なのだろう。
となれば、一軒家にほぼひとりで住んでいるようなものだが。時々届く女子たちの小包などは、一日中家にいるボクが預かることになる。
セシールの小包とか、なんだか怪しい通販物とか、一応は預かるものの、彼女たちは二週間に一度くらいしか帰って来ないものだから、その時めがけて渡しに行くも、その女たちは礼を言うどころか、少しだけドアを開けて小包を引っ手繰るように取り上げ、まるで変質者を見るような眼。
同じアパートの住人であるにもかかわらず"こんなポロアパートに住んでいるような奴はきっと変態よ。あたしの通販で買ったパンツがあの男の部屋にあったと思うだけで気味が悪いわ。あー、やだやだ。いい年して、こんな風呂も便所もないアパートに働きもしないで一日中いるなんて、犯罪者予備軍のクズのオタクだわ。本当に気持ちが悪いったらありゃしない"という態度なのである。
人は見上げることよりも、見下げる時の方に集中力を使う。
しかしながら、そう思われても致し方ない状態にボクの部屋はなっていた。なにしろその三万円のアパートにえのもとという無職の男を引っ張り込んで勝手に同居を始めていたからである。
えのもとは以前、ボクがバイトをしていた似顔絵教室のその中でも一番絵のヘタクソな生徒で、そのバイトをやめて以来、まるで会ってはいなかったのだけど先日、表参道の道端にじゃがみ込んでいるそいつを発見。
久しぶりだな、どうしたのこんな所でと声をかけたのが運のツキ。えのもとは下を向いたままこう答えた。
「おなかが、すきました……」
その場のノリ。コール&レスパンスで「じゃあ、オレんち来るか?」と言ったが最後、一緒に住むことになってしまった。えのもとは数日後、三鷹のこれまた三万円のアパートから荷物と一緒にやって来たが、いくらお互い家財がないとはいえ、四畳半にふたり分の荷物。寝る時は机の上と下で立体交差しながらの、さながらベッドハウス。
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