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双语阅读:【日本经典小说连载】东京塔(179)

时间:2012-07-19 10:29:32  来源:可可日语  作者:ookami

东京塔这部小说从“我”一点点长大,一直写到“我”目送着母亲因病去世,各种生活细节每每令人感同身受,因而赚取了读者大把的眼泪,也当之无愧地成了哭泣小说的首席代表。

今まで近隣の人々から、君んちはうるさすぎると叱られ続けてきたものだから、これほどボクに適した物件もないだろう。不動産の説明を聞き終わるよりも早くボクは言った。
「喫約させて下さい」

となったところで考えてみれば、敷金二、礼金二、仲介料、前家賃。しめて六ヶ月分の金がいるわけであって、それがないのである。
十二階建ての七階で2DK十四万円と少し。引越しには百万近い額を揃えなくてはならない。月月の家賃は払えないこともないかもしれないが、その百万とやらはどこにも見当たらない。改めて銀行の残高を照会してもケタの幅が悲しいくらい狭い。
今までの借金(しゃっきん)はほぼ返済し終わっていたものの、また貸してもらえる自信がない。
ダメモトで銀行に金を貸してくれないかと頼みに行ったところ、五分もしないうちに、定重な対応でつまみ出された。
数日、頭の中で金策のシミュレーションに明け暮れたものの、何の公明も見出すことが出来ずに眠りかけていたところ、えのもとがすっくりと百万の入った封筒を差し出した。
「これ、使って下さい」
「どうしたの、この金」
「親に頼んで借りたんです。毎月少しずつ返す約束で」
「いや、でもなぁ……」
「僕も一緒に住むんですから。使って下さい」
申し訳ない気持ちで一杯だが背に腹は代えられん。すまん、えのもと。毎月、えのもとに金を返すということで、なんとか契約することができた。こんなにカッコ悪い師弟関係も他にはそうないだろう。
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引越しして初日。ひと晩寝た後に思わず洩れた感想はこうだった。
「うるせぇなぁ、この部屋……」。朝起きて、夜眠る生活ならともかく、不規則な生活をしているボクは、一番騒音のうるさい時間に寝ているわけで、そしてまたこのボウリング場は朝七時からの早朝営業もしており、七階とはいえ、蒲団の下からゴロゴロゴロゴロ、パッキャンパッキャン、音が鳴り響いてくる。七階にしてこれなら、五階の人にはどれくらいのボリュームで鳴ってるんだろうか。
しかしながら、ドアの順応性とはたいしたもので、二週間もしないうちに慣れてくる。ボウリングの音もプラットホームの声も、首都高のスピード音も、甲州街道のクラクションも。街のノイズはやがて生活のBGMになった。
オカンもその頃、住む場所のことで悩んでいたようだった。

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