双语阅读:【日本经典小说连载】东京塔(190)
东京塔这部小说从“我”一点点长大,一直写到“我”目送着母亲因病去世,各种生活细节每每令人感同身受,因而赚取了读者大把的眼泪,也当之无愧地成了哭泣小说的首席代表。
オカンでも、それはオトンでも、みんな、すべての親が、生まれた時から人の親なのではない。当然のことだが、ボクたちと同じようにバカタレな日々や甘酸っぱい季節を経験して親になっている。そう思うと気恥ずかしいような愛しいような気分になる。
「バック·トゥ・ザ·フューチャー」のように過去にタイムトラベルして、わかった頃のオカンに出会ったとしたら、この人のことを好きになるのだろうか?オカンの昔話を聞きながら時々そんな想像をした。
ボクの周囲にいた人たち。友達、後輩、アシスタント、彼女、仕事相手、オカンはみんな次々と仲良くなった。みんながオカンの飯を食べに集まった。いつの間にか、ふたり暮らしのボクの家は毎日五合の御飯を炊くようになった。誰かが来た時のためにと、オカンはいつもそうしていた。
次第に、ボクが家に居なくても友達や仕事相手がオカンと夕飯を食べているという状況が珍しくなくなった。
家に来る人がミニュージシャンでも芸人でも、金持ちでも、出版社の学生アルバイトでも、オカンにとってその存在はなんの分け隔てもなく"若い人はみんなお腹がすいている"という思い込みのもと、来る人来る人になにかを作って出した。
おおむね、それはみんなに喜ばれたが、時にはそうは思わない人もいる。煮物を作った、バラ寿司が出来たと隣室の人にお裾分けに行くのだが受け取らない人もいる。
「東京は田舎みたいに近所付き合いもせんのやし、知らんバアさんから食い物もろうたら毒が入っとるんやないかておもうんよ」
「毒やら、入っとりゃせんよ……」
「そら、わかっとる。でも、そう思う人もおるんよ」
お嬢様大学に通いながらゼミの先輩の紹介で出版社のアルバイトをしている女学生がイラストの受け取りに来る時がある。イラストレーターの人はどんな所でお仕事していらっしゃるのかしらと来る前からエレガント度の高い想像でやって来るのだが、薄暗い雑居ビルの小部屋で母親と暮らしながら、箸立てや正油や煮物の並んだ四畳半のキッチンテーブルでイラストを描いている姿を目のあたりにする。仕上がりを待つ間、そのテーブルの向かいに座らされて、その間を所狭(せま)し働き回るオカンが"若い人はみんなお腹がすいている"という信念のもと、その女学生に御飯を出す。
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