魔幻小说:《伯爵与妖精》卷一第五章5.8
レイヴンが、かろうじてリディアのそでをつかんだのだ。
彼は同時にアーミンの服もつかんでいたが、ふたりもささえるのはきつそうだった。そのうえそでは今にも裂(さ)けてしまいそうだ。リディアは必死で、手すりの柵(さく)をつかもうと手をのばす。
その手を引いたのはエドガーだった。
「レイヴン、こっちは大丈夫だ」
リディアの腕をしっかりとつかまえ、彼は慎重(しんちょう)に引っぱり上げる。
抱きかかえられテラスに倒れ込んだとき、リディアは無意識にエドガーにしがみつきながら、なだめるように髪を撫(な)でられるのを心地よく感じていた。
「レイヴン、何をしてる!」
しかし、エドガーが再び叫んだ声に我に返る。
レイヴンは、どうにかアーミンの腕をとらえていた。しかしなかなか引きあげようとはしない。
アーミンが、弟の手を振りほどこうとしているのだ。
「お願い、レイヴン。わたしを自由にして」
助かっても、エドガーのそばにはいられない。プリンスの呪縛だけがつきまとう。
「離すな、ぜったいに死なせるな!」
エドガーが駆け寄ろうとした。
そのとき、彼女の腕がするりと離れた。
深い崖の下へ、あっという間にすいこまれていく。
リディアは目をつぶる。
悲鳴もなにも、強い波の音に水音さえ聞こえず、再び目をあけたときには、白く高い波頭(なみがしら)、何ごともなかったかのごとく岩場にうち寄せていた。
エドガーは、力が抜けたようにその場に座り込んだ。
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