魔幻小说:《伯爵与妖精》卷一第六章6.3
どこまでも深く、階段は続いていた。曲がりくねった通路と階段が交互に続く、地下道といったそこは、蝋燭(ろうそく)がなければまっ暗で何も見えなかっただろう。
地下室があるだろうとの予想をしてか、レイヴンが蝋燭を持っていた。その明かりをたよりに、三人は進んでいた。
「まだ続くのかしら」
リディアは、閉鎖的(へいさてき)な空間に息苦しさを感じはじめていた。
一歩ずつ、最悪の終焉(しゅうえん)へ向かっているようだと思う。事実、宝剣を手に入れる方法を知っているらしいエドガーから、それを取りあげる方策(ほうさく)もないまま、リディアはただ、彼らのための生贄(いけにえ)として運ばれていくようなものだった。
そんなふうに感じてしまうのも、この暗い地下道のせいだ。
生命の気配がまるでない人工的な空間は、リディアを不安にする。地下を好む妖精すら、気配の片鱗(へんりん)もないのはどうしてだろう。そのこともリディアに、不自然な印象をもたらし不安をあおる。
すでにメロウの影響の範囲なのかもしれないが、そもそもメロウだって接したことのない妖精で、リディアには不安な材料だ。
父を助けるためという強い決意がそがれ、よくないことばかり頭に浮かんだ。
すぐ前にいるエドガー、後ろにいるレイヴン、逃げ場はどこにもない。彼らに殺されるとわかっていて、どうしてついてきているのだろうと思う。
ますます息苦しい。
エドガーが振り向いた。なんとなくぎくりとさせられた。
「リディア、疲れたのか?」
「ちょっと……空気が薄くない?」
「火はちゃんと燃えています。問題はないかと」
レイヴンの声を聞きながら、リディアはめまいを感じ、よろけて転びそうになった。
エドガーに支えられる。彼が何か言ったがよくわからない。
「いや、さわらないで」
今はただ、触れられたくなかった。さらに息苦しくなり、冷や汗がでる。すっかり彼女は混乱していた。
「落ち着いて、リディア」
暴れようとすれば、腕をつかまえられる。そのうえ、鼻と口を手のひらでふさがれ、息ができなくなる。
なにこれ、殺されるの?
リディアはますます、必死になって抵抗した。
「じっとして、ゆっくり息を吐くんだ」
空気が足りないのに。
むやみに暴れれば、階段から足がすべった。
エドガーにかかえられたまま落ちる。
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