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魔幻小说:《伯爵与妖精》卷一第七章7.2

时间:2011-10-09 13:19:07  来源:可可日语  作者:ookami

「なら、血を流した人の魂とひきかえに宝剣を手放したあなたたちは、伯爵との約束をゆがめたことになります」
「約束は言葉どおりに実行した。違うというなら娘よ、そなたが手にしている宝剣を取り返し、あの場にいたすべての者を海に引きずり込まねばならぬ」
 ああ、メロウと取り引きなんてやっぱり無謀(むぼう)だったかもしれない。このままじゃまずいわと、リディアは懸命に考える。
「それは……、あなたたちの本意ではないはずです。途絶(とだ)えたかもしれない伯爵の子孫を、永遠に待ち続けるのは、あなたがたにも島の人々にとっても不幸なこと」
 リディアは、のどに引っかかるつばを飲み込んだ。どうにかこちらの意図を、納得させなければならない。
「ですから彼を、新たな伯爵に。そう認めてくださいませんか」
 メロウは、いささか不愉快(ふゆかい)そうにエドガーを見た。
「宝剣泥棒を認めろと?」
「ええ、泥棒で人を虫けらのように扱う極悪人ですが、貴族の義務だけは心得ています」
「だけはって、あんまりだな」
 エドガーにはかまわず、リディアは続けた。
「あなた方が人間の領主に求める役割はそれでしょう? この島にあなた方が住み続けることも含めて、彼がすべて引き受けます」
「ちょっと待ってくれ、リディア」
「できないとは言わないわよね。あなた貴族でしょう。領地に妖精がいるくらい何よ」
「まあそうだけど。メロウに認めてもらっただけでは領主にはなれない」
「だからサファイアに星さえあれば」
「そうまで星が必要だというなら、われらの立場も理解してもらいたい。フェアリードクターよ」
「もちろんそれは」
「われらが為(な)すべきことは、ただ青騎士伯爵との約束をまっとうすることだとわかっていただけるかな」
「……ええ」
「リディア、だめだ!」
 ニコがいきなり叫んだ。
 メロウがしかけた駆け引きの罠(わな)だ。リディアがそう気づいたときには遅かった。

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