双语阅读:【日本经典小说连载】东京塔(10)
东京塔这部小说从“我”一点点长大,一直写到“我”目送着母亲因病去世,各种生活细节每每令人感同身受,因而赚取了读者大把的眼泪,也当之无愧地成了哭泣小说的首席代表。
Ⅰ(10)
その祖父の建てた家にオトン、オカン、ボク、ばあちゃん、オトンの妹の敦子姉ちゃんが住んでいた。そして、この家は祖父が亡くなってから下宿屋を営んでいて、二階の四室は近くにある歯科大学の学生が間借りし、朝、晩は食事も出していた。食事の時間はいつも賑やかだったことだろう。下宿の大学生にボクはよくあやしてもらい、敦子姉チャンはフランスパンや洋菓子店のアイスクリームなど、その頃にハイカラだったものを買って来てくれるのでボクはとてもなついていたのだけど、敦子姉ちゃんは結局下宿の学生と結婚して、その家から出て行った。
オカンはこの家に嫁いで来て、一年でボクを産んだ。昭和三十年代の花嫁にしては珍しく姉さん女房でしかも晩婚だった。オカンは三十一歳。オトンは二十七歳の結婚だった。
小倉生まれのオトンは地元の高校に通っていたのでけど、もちろんのこと素行は悪く、二年の時にはどうにもこうにもならなくなった。五人兄妹(あにいもうと)の長男でボンボンだったオトンはおじちゃんの命令でその高校から、東京の高校に編入することになった。いっちょ、東京にでも行って見るかという、何にも考えてないオトンと、東京にでも行って世間の荒波に揉まれれば少し落ち着くのではないかと考えて過ぎたおじちゃんだったが"車と不良は元が悪けりゃどうやったって直らない"と言う言葉をおじちゃんは知らなかったようだ。
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