双语阅读:【日本经典小说连载】东京塔(23)
东京塔这部小说从“我”一点点长大,一直写到“我”目送着母亲因病去世,各种生活细节每每令人感同身受,因而赚取了读者大把的眼泪,也当之无愧地成了哭泣小说的首席代表。
Ⅰ(23)
超ナーバス!!子供ながらに傷ついた。流石のオカンもそのナーバスぶりを見て、息子には悪魔が取り憑いているのでは?というダミアンを見るような眼に変わった。
それからも元気一杯の隔離生活は続き、二週間後に退院することになった。退院直前に件の看護婦がオカンに「本当に赤痢なのかなぁ。ちゃんと調べたんかねぇ……」となにを今さらな言葉を呟いたというが、真相は藪の中である。
そして、後になって思い出したことだが、その隔離病棟には他にも患者が数人いて、同じ廊下の中なら自由に伝染病患者同士が触れ合えることになっていた。昼間はいつも、高校生くらいの女の子にボクは遊んでもらっていたのだが、当時、カップの中にスライムのようなモノが入っている風船玩具があった。そのスライム状のものにストローを差して息を吹き込むと、カップの上に大きな風船ができるといった代物だった。
それを女の子は持っていて、毎日それで一緒に遊んだ。ストローは完全シェアで、交互に膨らませて、大きさを競(きそ)ったのだが、あの女の子はいったい、なんの伝染病だったんだろうか……?
大人になってからそのことを考えると、とても気になって仕方がないのだが、では教えてあげると言われても聞きたくはない。
小学校に入学してボクは明るく積極的な子供に変化していたのだが、今回の赤痢事件で学校中が消毒され、クラスメイトは全員注射を打たれたらしい。せっかく、明るく楽しく過ごしていたのに、この件が原因でイジメにでも……とオカンが危惧したかどうか知らないが、やっぱ小一は無知。全員、わけがわからず注射を打たれて泣いて終わった。これが高学年の時に起こっていたら。それから先の将来、死ぬまでずっとボクのあだ名は「赤痢」もしくは「レッドマン」。「うぇー!!あいつに触ると伝染るぞー!!」という迫害を背中で聞き続ける人生を危うく歩むところだった。
オカンは町の料理屋で働いたり、友人が経営する遠賀川沿いのドライブ・インに勤めたりしていた。
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