双语阅读:【日本经典小说连载】东京塔(39)
东京塔这部小说从“我”一点点长大,一直写到“我”目送着母亲因病去世,各种生活细节每每令人感同身受,因而赚取了读者大把的眼泪,也当之无愧地成了哭泣小说的首席代表。
Ⅱ(14)
兄弟がいてずるいと思い、兄弟がいていいなと思った。
悔しく涙が流れたが、それを見られると取り返して来れなかったことがオカンにばれると思い、タコの樽に入ったザリガニに当たりながら、しばらく家の外で泣いた。
オカンが仕事に出掛ける前の夕飯時、目をパンパンに腫らしながらも、オカンはなにも聞かず、ボクはなにも語らず食べまくっていると炊事(すいじ)場の横にある勝手口が開いた。
入口には手まり職人の兄貴がアルバム泥棒の友達の首根っこを捕まえて立っていた。友達は締められながらワンワン泣いていてボロ雑巾みたいになっていた。
兄貴は、もう片方の手に持ったアルバムをボクに差し出すと「コレ、こいつが返すって言い寄るけん。ごめんね」と言った。
どうやら、フリチン健康法の拷問(ごうもん)を受けて白状したのだろう。兄貴はオカンに向かって「おばさん、すみませんでした」と頭を下げると、オカンは笑って「まぁまぁ、わざわざ悪かったねぇ」と言った。
兄貴がボロ雑巾の弟にもひと言、侘びを言えという仕草をすると、嗚咽しながら、ボロ雑巾製アルバム泥棒はやって言葉をひねり出した。
「もう、そんなん、いらんわ!!」
「『ごめん』やろが!!」。間髪いれず、兄貴のヒザがいい角度でアルバム君の背中に入った。
「もう、よかたい。しなさんな、かわいそうに」とオカンは兄貴を諌めたが、手まりの兄貴は両手で首を完全に締め上げ、弟を落としに入っていた。その薄れゆく意識の中で窒息(ちっそく)しそうな雑巾泥棒は「ごめんねぇぇ」と吐き出し、そのまま連れて行かれた。
戻ってきたアルバムを手に取り眺めたが、"そこまでして、オレも、そんなん、いらんわ……"と思った。
その後、フリチンとオカンの間で、親同士の手打ちも執り行われたようだった。
貧しさは比較的があって目立つものだ。この町で生活保護を受けている家庭、そうでない家庭、社会的状況は違っても、客観的にはどちらがゆとりのある暮らしをしているのかもわからない。金持がいなければ、貧乏も存在しない。
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