双语阅读:【日本经典小说连载】东京塔(114)
东京塔这部小说从“我”一点点长大,一直写到“我”目送着母亲因病去世,各种生活细节每每令人感同身受,因而赚取了读者大把的眼泪,也当之无愧地成了哭泣小说的首席代表。
Ⅳ(13)
十六になってすぐに原付の免許を取って、こっちに帰って来るたびに友達のバイクを借りて乗っていた。
「あんた、バイクが欲しいんやろ」
「うん……。でも、いらんよ、別に」
「人のに乗っ取って、事故でもしたらいけんがね」
「大丈夫やけん」
「借りとるばっかりやったら、迷惑になろうがね」
「こっちに帰っとる時しか、乗りよらんもん」
オカンは正月に新品のバイクを買ってくれた。結局、ボクが欲しいと言っていた、ヤマハの銀のバイクを買ってもらった。町のバイク屋が、軽トラックの後ろに新品のバイクを積んで納車(のうしゃ)に来た時、うれしくて、照れ臭くて、納車に来たおじさんの説明もロクに聞かず、病院の家の前でずっとバイクを触り続けた。
「そうとう渋いばい。新品やもんねぇ」
オカンの横で前野君がバイクを見ながら唸っている。
「事故せんごと、安全運転しなさいよ」
オカンはそう言うとバイクの鍵と説明書をボクに渡した。バイク屋にその場で支払っている十数万円をちゃんと見れなかった。
エンジンをかけると、単気筒の硬くて小気味いい音が響く。霜の降りた田んぼ道、一車線のバス通り、風の吹き付ける堤防に炭住の間。バイクは銀色の車体を輝かせて、田舎道を突き進んだ。
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