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双语阅读:【日本经典小说连载】东京塔(170)

时间:2012-07-12 10:50:14  来源:可可日语  作者:ookami

东京塔这部小说从“我”一点点长大,一直写到“我”目送着母亲因病去世,各种生活细节每每令人感同身受,因而赚取了读者大把的眼泪,也当之无愧地成了哭泣小说的首席代表。

「京一と伸一は高校の時、学校に鎖を持って行ってからケンカしよったんよ」
オカンは弟たちの話をよくした。
京一おじさんの娘の京子と小百合は年が近いこともあって、一番仲のいい従姉妹だ。家が近所だった子供の頃、夏になるとビニールのプールを膨らませて三人で水浴びをしていた。大人になっても、ボクは福岡に帰ると友達と会う以上に京子と会って色んな話をした。東京に出てきてOLをしていた小百合には下北沢のアパートを紹介してもらって隣同士に住み、ボクの分ならともかく、友達の飲み代までも面倒見てもらっていた。
ボクには兄妹はいないけれど、もし自分に兄妹がいたら、こういうものなのだろうかと京子や小百合のことを妹のように思っていた。
京子の結婚式の時、白無垢の京子に花嫁の父として番傘を差しかけながら入場して着た京一おじさんは、そうでなくても涙もろいのに、目頭を押さえて涙をボロボロ流しながらトボトボ歩いていた。その姿にボクも泣けてきたものだった。
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京一おじさんもガンだった。最後はいろんな所に転移が広がって、どこのガンだったかもわからなくなっていたらしい。ガン性腹膜炎を起こして腹に水が溜まり、カエルのように膨らんだ腹には三リットルの水が溜まっていたそうだ。その上、肝硬変も併発して、とても苦しみながらなくなった。その痛みと戦うおじさんの姿がかわいそうで見ていられなかったと、おばちゃんたちは涙ながらに呟いていた。
「おい!マー!サイコロ持って来い」
盆や正月に親戚が集まると、大人も子供も一緒にサイコロを振った。立て膝をついて、サイコロを振る京一おじさんの姿が子供ながらも粋に見えた。腹巻きから札を出して、会うたびに小遣いをくれた。
オカンがその金額を見て、あんた、そら貰いすぎやろ。半分返しなさいを言っても、「よか、よか。もろうとけ。そのかわり、お母さんに心配かけるなよ」と言うのが決まり文句だった。
京一おじさんが死んだ。
甲状腺を摘出したオカンはこの先、一生、ホルモン剤(ざい)を飲み続けなければならない。甲状腺を摘出した今、自分の身体でそれを作り出すことができないからだ。

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