双语阅读:《哈利波特与魔法石》第9章午夜决斗3
マルフォイはニヤリと笑った。
「それじゃ、ロングボトムが後で取りにこられる所に置いておくよ。そうだな――木の上なんてどうだい?」
「こっちに渡せったら!」
ハリーは強い口調で言った。マルフォイはヒラリと箒に乗り、飛び上がった。上手に飛べると言っていたのは確かにうそではなかった――マルフォイは樫の木の梢と同じ高さまで舞い上がり、そこに浮いたまま呼びかけた。
「ここまで取りにこいよ、ポッター」
ハリーは箒をつかんだ。
「ダメ!フーチ先生がおっしゃったでしょう、動いちゃいけないって。私たちみんなが迷感するのよ」
ハーマイオニーがハリーの袖を掴んで叫んだ。
ハリーは無視した。ドクン、ドクンと血が騒ぐのを感じた。箒にまたがり地面を強く蹴ると、ハリーは急上昇した。高く高く、風を切り、髪がなびく。マントがはためく。強く激しい喜びが押し寄せてくる。
――僕には教えてもらわなくてもできることがあったんだ――簡単だよ。飛ぶってなんて素晴らしいんだ!もっと高いところに行こう。
ハリーは箒を上向きに引っ張った。下で女の子たちが息をのみ、キャーキャ一言う声や、ロンが感心して歓声を上げているのが聞こえた。
ハリーはクルリと箒の向きを変え、空中でマルフォイと向き合った。マルフォイは呆然としている。
「こっちへ渡せよ。でないと箒から突き落としてやる」
「へえ、そうかい?」
マルフォイはせせら笑おうとしたが、顔がこわばっていた。
不思議なことに、どうすればいいかハリーにはわかっていた。前屈みになる。そして箒を両手でしっかりとつかむ。すると箒は槍のようにマルフォイめがけて飛び出した。マルフォイは危くかわした。ハリーは鋭く一回転して、箒をしっかりつかみなおした。下では何人か拍手をしている。
「クラップもゴイルもここまでは助けにこないぞ。ピンチだな、マルフォイ」
マルフォイもちょうど同じことを考えたらしい。
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