双语阅读:《哈利波特与魔法石》第12章厄里斯魔镜7
突然血も凍るような鋭い悲鳴が沈黙を切りさいた――本が叫び声を上げた!ハリーは本をピシャリと閉じたが、耳をつんざくような叫びは途切れずに続いた。ハリーは後ろによろけ、その拍子にランプをひっくり返してしまい、灯がフッと消えた。気は動転していたが、ハリーは廊下をこちらに向かってやってくる足音を聞いた――叫ぶ本を棚に戻し、ハリーは逃げた。出口付近でフィルチとすれ違った。血走った薄い色の目がハリーの体を突き抜けてその先を見ていた。ハリーはフィルチの伸ばした脇の下をすり抜けて廊下を疾走した。本の悲鳴がまだ耳を離れなかった。
ふと目の前に背の高い鎧が現れ、ハリーは急停止した。逃げるのに必死で、どこに逃げるかは考える間もなかった。暗いせいだろうか、今いったいどこにいるのかわからない。確か、キッチンのそばに鎧があったっけ。でもそこより五階ぐらいは上の方にいるに違いない。
「先生、誰かが夜中に歩き回っていたら、直接先生にお知らせするんでしたよねぇ。誰かが図書館に、しかも閲覧禁止の所にいました」
ハリーは血の気が引くのを感じた。ここがどこかはわからないが、フィルチは近道を知っているにちがいない。フィルチのねっとりした猫なで声がだんだん近づいてくる。しかも恐ろしいことに、返事をしたのはスネイプだった。
「閲覧禁止の棚?それならまだ遠くまでいくまい。捕まえられる」
フィルチとスネイプが前方の角を曲がってこちらにやって来る。ハリーはその場に釘づけになった。もちろんハリーの姿は見えないはずだが、狭い廊下だし、もっと近づいてくればハリーにまともにぶつかってしまう――マントはハリーの体そのものを消してはくれない。
ハリーはできるだけ静かに後ずさりした。左手のドアが少し開いていた。最後の望みの綱だ。息を殺し、ドアを動かさないようにして、ハリーはすき問からソォーッと滑り込んだ。よかった。二人に気づかれずに部屋の中に入ることができた。二人はハリーの真ん前を通り過ぎていった。壁に寄りかかり、足音が遠のいて行くのを聞きながら、ハリーはフーッと深いため息をついた。危なかった。危機一髪だった。数秒後、ハリーはやっと自分が今隠れている部屋が見えてきた。
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