每日阅读(6.11):歴史
60年前、都内に住む国民学校5年生が日記にこう書いた。「本日は連合軍進駐の日とて、米機すこぶる低空にていういうと飛び行く。くやしいが如何(いかん)とも出来ぬ。ただ勉強するのみ」
すこぶる:1 程度がはなはだしいさま。非常に。たいそう。「―愉快だ」「―迷惑な話」
2 少し。いささか。「泉の色―黄ばみたり」
60年前,一名住在东京都内国民学校的五年级学生写下这样的日记。“今天是联军进驻之日,但仍美军飞机在低空中轰隆隆地飞翔。无法做到如何悔恨,我只能好好学习下去。”
やがて占領軍の命令で、教科書の軍国主義的な個所を墨で塗らされ、絶対と信じていた天皇中心の日本史が否定された。少年は思い知らされた、戦争の結果次第で歴史は書き換えられるのだと。
思い知らせる:相手に、身に染みてわからせる。なるほどと悟らせる。「力の違いを―・せる」
不久,据占领军的命令,日本改动了教科书上关于军国主义的地方,同时否定了人们一直以来坚信不疑的以天皇为中心的日本史。少年深深感受到历史会根据战争的结果而改写这一事实。
後にアメリカ歴史学会の会長を日本人として初めて務めた入江昭ハーバード大教授(71)である。このほど出した回想録『歴史を学ぶということ』(講談社現代新書)で、教科書の墨塗りが自分の歴史家としての出発点だったとふりかえっている。
后来,哈佛大学入江昭教授(71岁)成为了第一个担当美国历史学会会长的日本人。最近他所出版的回忆录《学习历史》(讲谈社现代新书)中谈到,修改教科书是作为历史学家的出发点。
それは、歴史は勝者が書くのだという単純な論ではない。「国家権力や政治的思惑によって歴史が書き換えられうるからこそ、歴史家はあくまでも自由な意思と努力で史実を追求しなければならない」という決意だ。
这不能单纯解释为历史是胜者书写的历史。而是一种作为历史学家的决意,“正因为历史能根据国家权力和政治方向来改写,历史学家们才必须坚持以自由的态度努力追求真正的历史。”
入江さんの仕事の特色は、一国だけの狭い視点ではなく、国家を超える経済や文化の動きを視野に入れて、国際社会の全体像を描き出すことだ。「学問はナショナリズムから自由にならねばならない」という思いに支えられている。
ナショナリズム:国家や民族の統一・独立・繁栄を目ざす思想や運動。民族主義。国民主義。国家主義。
入江教授工作的特点是,并非以一国狭隘的视点,而是从超越国界的经济文化动向方向着眼,描绘出国际社会的整体形象。“正因为学问是民族主义,才必须让它自由发展。”这一思想支撑着他的工作。
「歴史とは現在と過去との対話だ」(英国の史家E・H・カー)と言われるが、現在の問題意識で歴史はいかようにでも解釈できるということでは困る。教科書に墨を塗っても、歴史は塗りつぶせない。肝要なのは、塗りつぶした過去との冷静な対話ではないか。軍国少年から出発した入江さんの歩みがそれを示している。
問題意識:ある事態などに対し、その重要性を見抜いて、主体的にかかわり合おうとする心の持ち方。また、その内容。「―に欠ける」
人常说“历史是现在与过去的对话。”(英国史学家E・H・カー)以现在社会对问题的意识,历史可以有多种解释方式。教科书内容可以修改,但历史却是无法修改的。最重要的是与被修改的过去冷静地进行对话。从军国主义少年到现在入江教授的经历,很好地说明了这一点。
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