每日阅读(8.01):飛ぶ教室
毎年クリスマスが近づくころに読み返したくなる本がある。ドイツの作家ケストナーの『飛ぶ教室』だ。寄宿学校を舞台に一群の生徒たちと、彼らを取り巻く人々との交流の物語である。
每年临近圣诞节时分,笔者便想重读德国作家凯斯特纳的《飞翔的教室》一书。书中以寄宿学校为舞台,描写了一群学生与身边人们交往的故事。
主人公の一人は、貧しい給費生のマルチン。冬の休暇直前に故郷から手紙が届いた。父親が失職し、旅費が工面できないという。他の生徒が帰省する中、学校に居残る彼を舎監のベク先生が見つけた。「どうしたわけなのだ」「いいたくありません」
く‐めん【工面】
いろいろ手段・方法を考えて手はずを整えること。特に、なんとか工夫して金銭を用意すること。算段。「旅費を―する」
主人公之一的马鲁卿是一名贫困的公费生。寒假前家乡寄来一封信,告诉他父亲失业了,无法筹到旅费。就在寒假别的学生都回家的时候,宿舍管理老师发现他留在了学校中。“发生什么事了?”“我不想说。”
泣き崩れるマルチンに先生は20マルクを渡す。「クリスマスの前日に贈る旅費は返すにはおよばない。そのほうが気もちがいいよ」(高橋健二訳)。その晩遅く、息子の帰還に驚く両親にマルチンがまっ先に言ったのは、「帰りの汽車賃もぼく持ってるよ」だった。
老师递给放声大哭的马鲁卿20马克。“圣诞节前夕给的旅费就不用还了,这样心情会比较好哦。”(高桥健二译)那天深夜,马鲁卿的父母看到儿子的归来惊呆了,马鲁卿说的第一句话是:“我还带着回程的火车票钱。”
何度読んでも、ここで目頭が熱くなる。本が書かれた1933年は、ヒトラーが政権を取った年だ。世界が不況に沈み、多くの人にとって、貧困や失業は生々しい問題だった。
なまなま‐し・い【生生しい】
1 今できたばかりのようである。真新しい感じがする。「―・い傷あと」「―・い事件の現場」
2 目の前に見ているような感じである。「記憶に―・い」「―・い体験談」
无论读过几遍,每每看到这,笔者都热泪盈眶。这本书写于1933年,正是希特勒篡权之年。世界陷于不景气的状态,对许多人来说,贫困和失业都是摆在眼前活生生的问题。
今からみれば、主人公の抱える友情やライバル関係の悩みは甘っちょろいかもしれない。最近ドイツで映画化された「飛ぶ教室」では、学校への不適応や両親の離婚など現代の状況を織り込み、大胆に改作していた。
あまっ‐ちょろ・い【甘っちょろい】
[形]性格や考え方などがいいかげんである。安易だ。あまちょろい。「―・い考え方」
现在看来,主人公关于友情和竞争对手等关系的烦恼或许有些天真。最近德国将《飞翔的教室》拍成了电影,大胆地改编了原作中不少内容,加入了学生不适应学校生活及父母离婚等现代问题。
しかし、原作の伝えるメッセージに変わりはない。ケストナーは言う。「どうして大人は子どものころを忘れることができるのでしょう。子どもの涙は、決して大人の涙より小さいものではありません」。子どもを暴力や欲望の対象としか見ない悲劇が続く年の終わりに、改めてこの名作を読もうと思う。
但是,原作所要表达的意义并没有改变。凯斯特纳说:“为什么大人们能够忘却自己小时候的事情呢,孩子们眼泪的份量,决不比大人们的眼泪要轻。”这一年间发生了不少将孩子们当成暴力和欲望的发泻对象的悲剧,在年末之际,笔者想再次读读这篇名作。
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