每日阅读(12.26):イプセン
ノルウェーの画家ムンクは、絵の主題として人間の死や病のほかに、性をよく選んだ。乙女と裸の娼婦(しょうふ)と尼僧を一枚に描いた「女性三相」を出展した19世紀末の個展は、激しい非難を浴びたという。「会場のボイコットだとか、警官を呼べとか叫ばれたのである」と、ムンクは述べている(R・スタング『エドワルド・ムンク』講談社・稲冨正彦訳)。
挪威的画家蒙克除了人们的死亡和疾病外,还常选用性为画的主题。据说,19世纪末他的个人画展上展出了一幅画有少女、裸体妓体和尼姑的“女性三相”图,遭到舆论强烈的谴责。蒙克说“会场上吵着要联合抵制啊,去叫警察啊什么的”。(R·Stang《爱德华·蒙克》讲谈社·稻富正彦译)
個展の会場に現れて、「とても興味深いですな」とムンクに語りかけたのが、既に「人形の家」などで知られていた、同じノルウェー出身の劇作家イプセンだったという。「今に見ていてごらんなさい、私と同じようになりますよ——敵が多ければ多いほど、友人も増えるというふうにね」
据说,同是出生于挪威的剧作家易卜生来到蒙克个人画展会场,对蒙克说:“画得很有意思呢。”当时易卜生业已以作品《玩偶之家》闻名于世。“看着吧,不久后的将来,你会变得和我一样——敌人越多,朋友也越多。”
言葉の通りに、ムンクは国民的な画家となった。イプセンの方は、近代劇の祖とも言われるようになる。
果然,正如他所然,蒙克成为了一名国民型画家。易卜生则被人们称颂为近代剧的开祖。
「人形の家」の女主人公のノラは、夫にこう言い残して家を出てゆく。「わたしたちの家庭は遊び部屋みたいなものでした。わたしは実家ではパパの人形つ子でした。こゝではあなたの人形女でございます」(岩波文庫・竹山道雄訳)。
《玩偶之家》的女主人公罗拉对丈夫说了这样一句话便离家出走了:“我们家像游乐用的房间一样,我在娘家是爸爸的偶人娃娃,在这儿是你的女偶人。”(岩波文库·竹山道雄译)
イプセンが他界したのは、今から100年前の1906年5月23日だった。その2年後に、夏目漱石が朝日新聞に連載した「三四郎」にはこんな一節があった。「イブセンの人物は、現代社会制度の陥欠を尤(もつと)も明かに感じたものだ。吾々も追々あゝ成つて来る」
100年前的1906年5月23日,易卜生离开了人世。两年后,夏目漱石在朝日报纸上连载的《三四郎》中写有这样的一节文字:“易卜生笔下的人物深切明白地感触到了现代社会制度的欠缺。我们也会追其而去,像他那样发展。”
時は移った。しかし、世の中の制度と人間との間には、悩ましいものがあり続けている。そこに光を当てたイプセンは、今もなお新しい。
物转星移,事与时迁。然而,世界的制度和人们之间仍存续着不少伤脑筋的事情。曾在此点上大放异彩的易卜生,如今仍具有崭新的意义。
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