每日阅读(12.27):アンドリッチ
「いずれも訳者が愛惜してやまない作品である」。旧ユーゴスラビアの作家イボ・アンドリッチの短編集『サラエボの鐘』(恒文社)に、訳者のひとりとして田中一生さんはそう記した。先月、旧ユーゴ文学の翻訳と紹介を半世紀にわたって続けた功績で、セルビア・モンテネグロ政府から勲章が贈られた。
田中一生先生是原南斯拉夫作家Ivo Andri的短编集《萨拉热窝的钟》(恒文集)的译者之一,他写到:“每篇都是让译者爱不释手的作品”。上个月,他因在半个世纪中一直翻译和介绍原南斯拉夫文学作品,获得了塞尔维亚·门的内哥罗政府颁布的勋章。
アンドリッチは19世紀の末、オーストリア・ハンガリー帝国の行政下にあったボスニアに生まれた。国家反逆罪に問われて投獄されたこともある。61年に「自国の歴史の主題と運命を叙述しえた叙事詩的力量」によってノーベル文学賞を受けた。
19世纪末,Andri出生于奥地利·匈牙利帝国统治下的波士尼亚。他曾被控为国家反逆罪而入狱。61年,他因“叙述本国历史主题与命运而得到的叙事诗般的力量”获得了诺贝尔文学奖。
バルカン半島は、民族対立や政治的混乱の印象が強い。アンドリッチは「然り、ボスニアは憎悪の地です」と書いた。そのうえで「対照的に、これほどの強い信頼、気高い強固な人格、これほどの優しさと激しい愛」が見られる土地は少ない、と述べている。
印象中最深刻的是巴尔干半岛的民族对立和政治混乱。Andri写到:“正是如此,波士尼亚是让人憎恶的地方”。之后又补述到“相反的,很少看到有拥有如此强烈的信任,如此高尚坚强的人格,如此温柔而激烈的爱的土地。”
旧ユーゴが崩壊した後、セルビアと行動を共にしてきたモンテネグロが独立することが、国民投票で確定的になったという。福島県とほぼ同じ面積に、60余万の人が住む。小さな国の先行きはまだ不透明だが、「独立」への思いは強かった。
原南斯拉夫解体后,国民投票决定了蒙特内哥罗脱离塞尔维亚独立。蒙特内哥罗面积与福岛县相当,人口60多万。这个小国家的未来尚无法预料,但它强烈地向往着“独立”。
「ドリナの橋」などの代表作があるアンドリッチは、「橋ほど善にして貴重な物はなにもない」という。「それは人間が障害と出くわした処、だが怯(ひる)むことなく……可能な限りこれを克服し、架橋した場所を示している」
著有《ドリナ的桥》等代表作的Andri说:“没有像桥这样方便和贵重的东西了”。“这是人们碰到困难的地方,但不再畏缩……在尽可能的范围内克服困难,指出架设桥梁的地方。”
流血の歴史を克服し、民族が自立しつつ共存する。この独立が、人々をそんな未来へと導く橋になればいいのだが。
超越流血的历史,各民族互相独立且和平共存。蒙特内哥罗的独立如果能成为引导人们走向这种未来的桥梁就好了。
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