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双语阅读:【日本经典小说连载】东京塔(217)

时间:2012-08-22 11:02:03  来源:可可日语  作者:ookami

东京塔这部小说从“我”一点点长大,一直写到“我”目送着母亲因病去世,各种生活细节每每令人感同身受,因而赚取了读者大把的眼泪,也当之无愧地成了哭泣小说的首席代表。

夜、千葉の外れで仕事が終わり、高速道路で東京に向かったが、クリスマスのディズニーランドに押し寄せたカップルたちの渋滞にはまり込んで家に着いたのは夜中だった。
ドアを開けるとキッチンにまだオカンは座っていた。残った料理と空になったワインのボイル。そして、その横には踊るサンタクロースが二体並んでいた。
「どうしたん?それ」
「えのもと君も、おんなじもの買うてきてくれたんよ」
まったく同じサンタクロースの人形がオカンの方を向いてふたりで踊っている。どうやら、色んな人にこの人形がおもしろいという話をしていたらしい。ラッピングされていた包帯紙の柄までおなんじだ。
オカンはニコニコしながら、そのサンタクロースの踊りをしつこいくらいにずっと眺めていた。
「どうなん?まだ悪いん?」
「いけんねぇ……。食べ物が奥に入っていかん。吐いてしまう……。苦しいでいけん」
この数ヶ月でオカンはだいぶ痩せたようだった。
「ガンかもしれんねぇ……。やっぱり、移転しとったんかもしれん……」
「そんなこともあるもんか。手術でちゃんと取っとるんやし、病院にもこんだけ行きよるんやから、心配せんでええ。そんなん何回もガンになりゃあせん」
なぐさめではなく、ボクは本当にそう思っていた。そしてもう「ガン」という言葉を聞くのも嫌だった。
「……。自分の身体のことは、自分でわかっとるよ……」
そう言ったオカンの口からは薬と胃の臭いがした。
「辛気臭い話ばっかりしなさんな。年があけたらちゃんと診てもらい」
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年末。ボクは年越しをロンドンで送るつもりでイギリスへ発(た)った。正月に家に居ないことも、この七年で初めてだった。
数の子、黒煮豆、蕪の三杯酢。割烹着(かっぽうぎ)を着ておせちの支度をしているオカンを横目に家の扉を閉める。前々から決めていたこの旅行も、この時はなぜか後ろ髪を引かれるような気分で気乗りがしなかった。成田に向かう途中、何度も憂鬱になり、これから離陸するというのに気持ちはロンドンではなく笹塚に引きずられていた。

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