《伯爵与妖精》卷八第三章心想事成的恋爱占卜11
夜も更(ふ)けてきた頃、オペラハウスの通用口から人影が出ていくのを眺(なが)めながら、サラは街灯の下に立っていた。
夜色已深,莎拉站在街灯下,望着从歌剧院后门走出来的人影。
「お嬢(じょう)さん、花はまだ残ってるかな」
“小姐,你的花还有剩吗?”
いつもの彼の声に、ドキドキしながら振り返る。
莎拉听到他一如往常的声音,便心跳不已地转过头来。
「あるよ」と差し出したマーガレットを受け取るのは、可憐(かれん)な白い花には不釣(ふつ)り合(あ)いにも見える強面(こわもて)の青年だ。
“还有喔。”莎拉一面回答,一面递出玛格丽特。伸手接下花朵的是一位模样凶悍、与花朵楚楚可怜印象格格不入的青年。
でも、笑うとけっこうかわいいし、声がとてもやさしい。
不过他笑起来还满可爱的,而且讲话的声音也很温柔。
ありがとう、おやすみ、と言葉をかわすだけの間柄(あいだがら)。しかし今夜は、サラは思い切ってひとつだけ問いかけてみた。
两人之间的关系明明仅只于互道谢谢、晚安这类简单的问候,不过莎拉今晚却鼓起勇气向他说话了。
「その花、恋人へのおみやげ?」
“你买花是要送给恋人吗?”
「いや、そんなんじゃないよ。ひとり暮らしだから、花でも連れて帰ろうかと思って」
“不,不是这样的,是因为我一个人住,才想买花带回家。”
「そう……なんだ」
“原来……是这样啊。”
それきり、サラはどう言っていいかわからなくなり、彼の方も黙り込んでしまう。こんな質問をしたことを後悔しながら、彼女は立ち去ろうとした。
莎拉不知道接下来该说什么,而青年也沉默不语。莎拉后悔自己为何要问这个问题,准备转身离去。
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